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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

コラム

マナーうんちく話1521《365日を心豊かに彩る季節の言葉「白露」》

2017年9月6日

テーマ:歳時記のマナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

9月は旧暦では「長月」と表現しますが、これは「夜長月」の略です。
そういえば最近日が暮れるのがめっきり早くなりましたね。

秋は稲の収穫が始まる時ですが、収穫で得られるものは単に米ばかりではありません。
「わら」も大切な収穫物です。

わらで日常生活や農作業で使用する民具や農具をつくるわけです。
さらに「正月飾り」などは大きな副収入に結び付きます。

今でも公民館などで正月飾りの作り方講座などが開催されていますが、私は「冠婚葬祭」「年中行事」講座などで、その由来などについてお話をしています。
いずれも次世代に伝えたいことばかりです。

ということで、秋の夜長は「藁(わら)」を材料とした夜なべの仕事も多いわけですね。

ちなみに稲の品種は生育が早い「早稲(わせ)」、中間の「中稲(なかて)」、生育が遅い「晩稲(おくて)」があり、稲刈りの時期も地域や品種により様々ですが、9月と10月に集中します。

だから9月は「稲刈月」ともいわれます。
「いねかりづき」が「ねかづき」になり、さらに「ながつき」になった説もありますが、稲刈りが終えた秋の夜長に、わらで一生懸命夜なべをした先人の暮らしがうかがえます。

今では働き方が問われる時代になりましたが、昔の人は実によく働いたと思います。
そのおかげで今があるのですから感謝です。

ところでこの時期になると、大気が冷えてきて、草に降りる露が寒さで白く見えるようになります。

やっと残暑が引いてきて、入道雲の出番も減り、秋らしい雲が目立ち始め、稲が黄金色に実り、赤とんぼが飛び交う、本格的な日本の秋がやってくるということですね。

9月7日は二十四節気の一つ「白露」です。
今ではなじみが薄れてきましたが、白露とは露が玉のように白く、輝いて見える様子を言います。
二十四節気にあえてこのような名前を付けた先人の感性には脱帽します。

そして先日ススキが開花しましたが、お月見にお供えするススキも自己主張始めます。
ちなみにススキの別名をご存知でしょうか?
秋の7草にも登場しますが、動物の尾に見立てて「尾花」と呼ばれます。

《幽霊の正体見たり枯尾花》という諺があります。

枯尾花はススキの穂ですが、恐怖心や疑いの気持ちがあると、ススキの穂でも幽霊に見えてしまう。つまり疑心暗鬼に陥ると、何でもないものでも怖くなってしまうという意味で使用されます。

加えて、怖い怖いと思っているものでも、正体がわかれば何でもなくなるという意味もあります。

白露といえばロマン漂う名前ですが、さらに規模が拡大すると、大気の状態が不安定になり、「秋雨前線」が発生します。

「秋の長雨」とか「すすき梅雨」とも呼ばれますが、時期的に台風と重なることもあるので、大災害を招くこともあります。
ご用心ください。

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