マナーうんちく話459≪手土産の渡し方①「玄関先」≫
おもてなしには「ハード面」と「ソフト面」が有りますが、ハード面でしたら先ずは心地良い空間づくりでしょう。
部屋を綺麗に整理整頓することが大切です。
玄関先、応接室、お手洗いなどが清潔感漂うことです。
特に玄関は家全体の印象を大きく決定づけますので清潔にして下さいね。
加えて今頃でしたら、おもてなしの心をさりげなく発揮する意味で、秋の七草の桔梗や女郎花や萩などをあしらうこともお勧めです。
来客時に呼び鈴が鳴ったら素早く玄関に出て扉を開け、挨拶をしますが、この時点では簡単な挨拶にとどめます。
次に客間に案内しますが、背中を向けないよう注意して下さい。
さらに前回触れましたが、お客様を上座に案内することが大切です。
続いて茶菓を差し出しますが、ポイントは下座から差し上げます。
菓子が左、飲み物は右になるようにして下さい。
但し状況により臨機応変に対応して下さいね。
余談事になりますが、飲み物が右、食べ物が左という決まり事はケーキとコーヒーの場合も同じです。
料理もしかりです。
レストランでは右側にビールやワインなどの飲み物が置かれます。
しばらく会談して、お客様がお暇を切りだしたら、来訪して頂いた御礼をキチンと述べ、お見送りします。
忘れ物の確認や、冬ならコート類も室内でお召しになるよう勧めて下さい。
ちなみにお客様がお暇を切りだしたら、一旦引き留めるか?否か?ですが、これは自分の気持ちと相手の状況に任せた方がいいでしょう。
自分がもう少し話しがしたいと思えば引きとめればいいし、「ヤレヤレ」と思ったら素直に従えばいいでしょう。
但しお客様は引きとめられた方が嬉しいと思います。
では相手がなかなか帰ろうとしない時はどうするか?
失礼にならない方法は「只今○○時○○分ですが、平松様のこの後のご予定は?」等と相手の予定をさりげなく尋ねるのがポイントです。
概ね9割くらいの方は察してくれますが、それでもダメならこちらの都合をキチンと伝えてお引き取りいただけばいいでしょう。
昔は箒を逆さにしたと言われますが、箒はゴミを集めるもので、それを逆にするということはゴミを退散させる意味に繋がるからです。
この理屈を知っているお客様だったら立腹されるかもしれませんね・・・。
最後にお見送りは相手にもよりますが丁寧にして下さい。
「お出迎え3部にお見送り7分」と心得て下さい。
基本的には敷地の限界まで、マンションならエレベーターまでがお勧めです。
そしてお客様を応対した人全員でお見送りするのが基本です。
上位者は要件が住めばさっと引き揚げて、下位者のみがお見送りするケースもよく見かけますが、感心しません。
品格はここに出るわけです。
ハード面も大切ですが特にソフト面は大切だと心得て下さい。