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コラム
マナーうんちく話1269《「招き猫」、左手と右手はどう違うの?》
2016年7月24日
熱中症にかかる人が後を絶たない時期です。
水分補給や気温調整も大切ですが、バランスのとれた栄養や睡眠も大切にして下さい。
この季節の季語に「三尺寝(さんじゃくね)」があります。
1尺は約33㎝ですから3尺は約1mになりますが、3尺寝とは、仕事の合間に約1mのスペースで取る昼寝の意味です。
出来る限り取りたいものですね。
ところで、手をあげて福を招く猫の置物「招き猫」をご存知でしょうか?
開運グッズの一種ですが、「右手をあげる猫」と「左手をあげる猫」では意味が異なります。
右手をあげた猫は雄猫で「金運」を招くとされています。
一方左手をあげた猫は雌猫で客を呼ぶ、つまり「千客万来」を意味するといわれております。
本来猫は、農作物や住居を食い荒らす鼠を駆除してくれるので、その猫にあやかった縁起物が招き猫ですが、挙げる手で意味が違うとは考えたものですね。
加えて、右手をあげた猫は「昼の商売繁盛」を、左手をあげた猫は「夜の商売繁盛」を祈念したという説もあります。
右と左の意味もそうですが、色の違いも大切な意味が有ったようです。
冠位12階位の制度では、地位が色により決められていましたが、その色の順位も時代とともに変化しています。
黒は高い位を表現する色でもありますが、今では喪服の色でもあります。
白もしかりでしょう。
白無垢姿や純白のウエディングドレスは初々しい花嫁衣装ですが、同時に白は死に装束の色でもあります。
ちなみに白猫は福を招き、黒猫は厄除けとして、金色の毛をした猫は金運を招くとされています。
右と左、上と下、白と黒、奇数と偶数、男性優位とレディーファースト等などマナーの世界には色々ありますが、いずれにおいても頭ごなしに決めるのではなく、そこに込められた合理的理由を正しく理解し、臨機応変な対応が大切ではないでしょうか。
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