マナーうんちく話569≪泥より出でて、泥に染まらず≫
春の語源は草木の芽が「張る」季節だから春になったと言う説と、気候の「晴る」が転じて春になった説等があります。
さらに英語で春の事を「spring」と表現しますが、この意味は「湧き出る」と言う意味があるそうです。
厳しい冬が過ぎ去り、万物が晴れやかになって来て、地中から草木の芽が湧きでると言うことですね。
そういえば、ファッションも、水も、花も、それに花粉や黄砂等もすっかり春めいてきましたね。
ちなみに3月は「弥生(やよい)」といいますが、草木が「いよいよ生い茂る」と言う意味です。
「春」「張る」「晴れる」「生い茂る」、いずれも前向きで、心が浮き浮き、ワクワクする嬉しい響きですね。
ちなみに、春は天文学的には「春分の日」から「夏至」の前日までですが、二十四節季の上では「立春」から「立夏」の前日までです。
勿論、サシで計ったように明確に季節が変化するわけではありませんが、3月の声を聞くと感覚的には、本当に春が来た感じですね。
また、立春から春分の日の間に吹く、南寄りの風速8m以上の強風が「春一番」ですが、「晴れの国」岡山では今年は2月22日で、例年より22日早かったです。
ちなみに、「春は嵐と共にやってくる」と言われますが、これからは強い風に度々見舞われるようになります。
これが「春二番」、「春三番」ですが、この風を受けながら本格的な春を迎えるわけです。
寒さに向かう冬の木枯らしに比べると、春の強風は「これからが楽しみ」と言うことで、むげに追い返すわけにはいきません。
程度にもよりますが・・・。
そして、春一番・二番・三番の風を受けながら開花するのが、今が旬のサンシュ、ネコヤナギ、スズカケ等です。
先日岡山のデパートで開催された華道展を見学に行きましたが、これらの素材を使用していた作品が多数あり、春の到来を実感しました。
ところで、草木が芽を出し始めることを「草萌え」といいますが、これから食物にとっては、雨に見舞われる度に成長を早めます。
だからこの時期に降る雨には、「木の芽起こし」と言う名前が付けられています。
そして、この雨に誘われて芽を出してくるのが山菜です。
ワラビにゼンマイなどおなじみの山菜が楽しみです。
何かと楽しみの多い季節になってきます。
元気を出して、前向きに歩んでまいりたいものですね・・・。