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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

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コラム

マナーうんちく話752《6月なのに、なぜ「五月晴れ」なの?》

2014年6月15日

テーマ:歳時記のマナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

今日は暑いくらい「五月晴れ」に恵まれそうですね。
朝から青空を見れば、何かいい事が有りそうな気がしますが、如何でしょうか?清々しい気分になられた方も多いと思います。

ところで、最近は言葉遣いもかなり変化してきがしませんか?
時代が変われば言葉も変わるわけですから、当然と言えば当然かもしれませんが、ややこしさは拭えない気がします。

冒頭に「五月晴れ」と書きましたが、今は6月なのに、なぜ「五月晴れ」というの?と不思議に感じられた方もおられると思います。

本来「五月晴れ」とは、①「6月から7月にかけての梅雨時の晴れ間」を指す言葉ですが、最近では②「5月頃の晴れた日」と解釈されるケースもあります。

殆どの辞書には①と②の二つの意味が掲載されていますが、辞書により順序が異なる場合が有ります。

とてもややこしいですが、その理由は「旧暦」と「新暦」に有り、年中行事の中でも入り混じっています。

同じ年中行事でありながら、地域によっては、その行事を、旧暦で行う所も有れば、新暦で行うのもあり、一律に統一するのは難しいようです。

ちなみに、「五月(さつき)」は旧暦・陰暦の呼び方で、旧暦の5月は新暦、つまり現在の6月に当たります。

現在の6月は梅雨時ですから、「五月晴れ」とは、「梅雨の合間の晴れた日」と解釈して頂いたらご理解頂けると思います。

最近の辞書は、旧暦と新暦の両方の意味を掲載しているようで、大変良心的のように思いますが、季節感は薄れるような気がします。

《男より女いそがし五月晴れ》(也有)

この句は、江戸中期に活躍した武士で、国学者で、俳人の横井也有の句です。
梅雨時になり雨降りの日が続き、洗濯物が溜まり、布団も干せなかったので、梅雨の合間の晴れた日は、洗濯、掃除、布団干しと、女は大忙しになる情景を詠んだ句です。

これが、「五月晴れ」の意味が、「5月の気持ち良い日」であったら、理解に苦しみます。

もっとも最近では、男性も家事に勤しみ、「主婦」が「主夫」になったりしていますから、「なんで女性の方が忙しいの」?となるかも知れませんね。

日本語は本当に難しいですね。
参考までに、「さわやか」と言う言葉は、秋の季語ですから、今頃「さわやか」と表現すれば、違和感を持つ人もいるかもしれません。

春は「うららか」とか「のどか」で、今頃、つまり初夏は、「清々しい」とか「心地良い」とかという表現が良いかもしれません。

今年の梅雨はこれからどのようになるのか予測は難しいところですが、体調管理はキチンとして下さいね。
加えて食中毒にも注意して下さい。

雨が長引けば、心が沈むことがあります。
そんな時には、少し明るい感じのファッションをしたり、部屋に花を活けたりするのもお勧めです。

日本は明治維新を迎え、欧米諸国と足並みを揃える必要が生じ、多彩な欧米文化を吸収しました。

洋服、洋食、洋楽、西洋医学、さらにエチケットやマナーもしかりです。
そして、暦も例外ではありません。

睡眠とバランスのとれた栄養で、梅雨時を、身も心も元気でお過ごし下さい。



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