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コラム

人材育成と偏差値

日本電産会長兼社長の永守重信氏の東大や京大出身のトップ研究者は企業に必要なのか?というインタビュー記事を読みました。永守氏は3月に京都学園大学の理事長に就任されるとのことで、その点については以前、このコラムでも触れました。
こちら
永守氏が目指す人材育成は、企業で有用な人材の育成です。そこに必要なのは「人間力」であり、人の心をつかむことのできる人物が理想だということです。どうすればそうなるのかは、私も大いに関心があります。私たち塾講師の業界でも、人の心をつかむことは非常に重要です。嘘をついて他人を誹謗中傷する人間が人の心をつかむことなどあり得ないでしょうが、具体的にどのような育成をすれば良いのかは、容易にわかることではありません。
競争を推し進める人がリーダーなのか、他人に対して思いやりを向けられるのがリーダーなのか、いずれにせよ、矛盾をうまく飲み込み、両立させることができる人は人材になり得ると言えます。

永守氏は「若い世代に必要なのは自信を持つことだ。自信が持続できる環境で、学び、働くのが一番良い」と仰っています。しかし、今、この国の大学でそのような環境があるのか、と問われると、甚だ疑問です。「自信など、自分で養え」と言われてしまいそうです。大学の実力は院生が握ります。また、大学の教育の多くは非常勤講師で成り立ちますが、是非とも彼らにその自信と環境について問うてみていただきたいと願います。彼らこそは人材の卵たちです。どうすれば彼らが飛躍し、羽ばたけるかを考えていただけたらと願います。高学歴ワーキングプアなどと揶揄されない環境を用意していくことが、国や大学や企業の役割だと思いますが、誰でもいいので、そこにまなざしを向けていただきたいと切に願います。
永守氏は、大学教員に、学生に向けて夢や理想を語って欲しいと仰います。しかし、まだまだ大学の先生の中には、「大学院なんて行っても食べていけないよ」と言う人は少なくありません。
夢と希望は、本来、大学を出た先にあったはずです。それがいつしか、学歴は、「最低限食べていくために必要な履歴」となり、今となっては、「誰でも大学を出ているから、それだけでは意味がない履歴」となり、さらに大学院に行くと、「就職できない」「扱いにくいと思われる」履歴と言われてしまい、教育と受け皿の乖離は、年々激しくなっていきます。
是非、永守氏の学校に行けば、「現実」も大事ですが、夢と希望がいっぱいの人生が待っていると、皆が思う学校にしていただきたいと切に願います。


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