阪神大震災から23年目

井上博文

井上博文

テーマ:雑感

1月17日は阪神大震災の日です。このコラムでももう何回も書いています。それだけ長く続けられているということは、いろいろな意味で生きていられるからこそです。多くの人に感謝しないといけません。最近、神戸に行きました。久々にセンター街や南京町を歩きました。久々なのもあって、懐かしくもあり、楽しくもありましたが、知っている店はかなりなくなっていました。昔通ったカフェも見当たりませんでした。もちろん、もう震災の面影はありません。時代はどんどん流れています。もはや震災は歴史のことだと思っている世代が大学生になっています。まさに諸行無常です。それでもまだまだ昨日のことのように、震災のことは記憶しています。

12月に「めざせ!世界一のクリスマスツリーPROJECT 〜輝け、いのちの樹。〜」というイベントがあることをニュースで知りました。「開港150年の神戸港に立つ、復興と再生のシンボル」だそうです。この一節を見て、まず「ん?」でした。よく見ると(別に見なくても)どうやれば、開港150年の神戸港と復興と再生のシンボルとクリスマスツリーが結びつくのだろうか?という疑問が頭をよぎりました。何で30メートルの木をわざわざ切って、神戸まで運んでクリスマスツリーなんてものを作らねばならないのだろう??意味がわかりませんでした。
今、ホームページを見ると、次のように記されていました。
「めざせ!世界一のクリスマスツリープロジェクト」は、神戸市の賛同もあり、神戸開港150年記念事業の関連事業として行います。阪神・淡路大震災の鎮魂の想いから始まり、毎年300万人以上が来場する神戸ルミナリエと同時期に開催することで、復興した都市として、神戸から東日本大震災や熊本地震などの被災地への鎮魂、そして復興と再生の象徴として、日本中のみならず世界中へ、未来に向けた希望のメッセージを送ります」。
やっぱり、つながりませんし、意味がわかりません。 商業目的であろうことは、すぐにわかりますが、せめて筋くらいは通せないものなのかと、残念に思います。安直に鎮魂、復興、再生という言葉は使って欲しくはないと強く思いました。何で切ってきた木が、クリスマスツリーになって、それが鎮魂になるのか???鎮魂だのクリスマスだのと言い、巨大な木の命を奪うならば、せめて何か、宗教的な裏付けくらいは出して欲しいものです。 
時代が進むと、鎮魂の意味が変わってくるのかもしれません。140万人以上の人が来たそうですが、もしかすると、震災を知らない世代が大半なのかもしれません。私個人は、この出来事について賛否どちらも言えません。ただ、震災を直接経験した一人として、鎮魂、復興、再生という言葉は重いものがあり、これを抱えてこれからも生きていくのだと思っています。


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井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

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