10月の勉強方法ー臨床心理士指定大学院
カウンセリングをする場合、どの本を読んでも必ずと言って良いほど見るのが、「共感」という言葉です。私はいまだにこの共感の意味がわかっているかと言われると、自信がありませんが、重要であることはよくわかります。共感をすることは、当然と言えば当然ですが、簡単なことではありません。「うんうん」と相手を否定せずに聞くことではありませんし、「そうなんですかぁ」と大げさに反応することでもありません。そこに中身がこもっていないならば、相手方はすぐに気づき、どちらかというと、しらけた気分になるようです。過去、何人ものクライエントから、「あの黙って、うんうん言われるのにうんざりした」とか「いくらでも言いたいこと言ってもいいんだよ、とか言われて、嫌気がさした」、なんて話を聞いてきました。相手方が、納得してくれる共感というのは、最低限、相手方が「わかってくれた」と思ってくれることと言えます。それは、もちろん、雰囲気だけの問題ではありません。聞く側は、「わかった」「わからない」を明確にしていく必要があります。最初は、正直、何を言っているのかが、わからないことの方が圧倒的に多いはずです。だから、「わかることを目的として」相手方に質問をします。わかってくれば、相手方に、「例えばこういうこと?」と自分に関わる事例を出して(自己開示かどうかは別問題)、少しずつすりあわせをしていきます。自分の事例と相手方の言っていることが、相手方の理解で(自分の理解ではありません)一致したとき、相手方は、はじめて心を開いてくれます。少なくとも「同じ(つらいに限りませんが)経験をした人(仲間)」と見てくれる確率は高まります。ここからがスタートと言えます。
この意味で共感性の低い人は苦労することがあります。共感性の低い人の特徴として、目の前に提示された問題について、「自分の問題として捉えられない」ということがあります。このような人は、逆に、「自分ほどつらい人間はいない」と思ってしまいますので、一見、上の意味で共感しているように話していても、結局「自分語り」になってしまい、相手方の心に響かないのです。この違いは非常に重要で、常に、自分が誤った捉え方をしていないかどうか、いつも考えておく必要があります。自分の問題と捉えられない人の特徴としては、例えば、何かしらネガティブな事例を聞くと、まず頭の中に「他人」が思い浮かび、その他人のことを、近辺の人と確認して、「あの人のことよね」と自分が共感してもらってしまいます。コツとしては、そのような事例を見聞きした時は、「当てはまる自分」を探すことです。それを見つけて、どう処理するかは、また別の問題ですが、それがうまくできるようになると、少し共感ができるようになる気がすると思います。
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