見ると見える
学生にとっての「いい授業」の条件Top5という記事を見ました。
第1位「授業内容がおもしろくてわくわくする」168人(42.5%)
第2位「専門分野を研究する上で重要な内容になっている」57人(14.4%)
第3位「授業内容が実生活に活かせる内容になっている」24人(12.1%)
第4位「単位が取りやすい」28人(7.1%)
第5位「授業の目的が明確」24人(6.1%)
だそうです。見るべきは1位でしょうか。「授業内容がおもしろくてわくわくする」は、永遠の課題です。やっている本人は、おもしろいと思って授業をしているケースは多いと思うのですが、受け手がそうは感じてくれなければ、うまくいきません。これをどうするかが課題です。私は、大学で授業をする時には、定期的にアンケートを取りますが、当然ながら、「わかりやすい」という回答から、「全然わからない」という回答までがあります。一番多いのは、映像を見せると、「もっと映像を見たい」という声です。私から見ていると、映像を見せると、かなりの数が寝ますので、あまり説得はされないのですが。結局のところ、どちら側を拾い、どちら側に合わせていくかは、そのクラスの雰囲気で決めています。そうは言っても、大学の方針としてやらねばならないこと、私として、どうしても伝えたいこと、おそらく生徒が生活していく上で役にたつであろうことは、おもしろいか否かに関わらず、伝えることの方が多いと思います。こちらが気合い(熱意、情熱などなどいろいろ)を込めて話すと、聞いてくれる人は、寝ていても起きて聞きます。
おもしろいことも大切ですが、「わくわくする」というのも大切にしておかねばなりません。これは話術も確かにあると思います。講談師のように話すことができれば、文字通り寝た子も起きます。興味がない学生に興味を抱かせるのも、教員の仕事ではあります。私も学生の時、師匠の授業ではわくわくしました。大学生になるまで、仏教世界など一切関心がなかったわけですが、そんな人間が、2500年の仏教の旅と、それを伝えた人々の情熱、それを欲しがった人々の願い、このようなものに触れたとき、おどろくほどたくさんのうろこが、私の目から落ちて(は現れつつ)いきました。
このような授業をするには、講談師のような話術だけでは足りません。やはり圧倒的な知識量を自分のものにできるほどの理解とそれを他者に理解しやすい形にアレンジする能力も必要です。
つまり、教員に情熱と熱意が必要であり、映像など具体的なものを駆使しつつ、話術と知識量と理解の深さ。最低限度としてこれらを備えていると、学生に響く授業ができそうです。
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