セルフエフィカシー

井上博文

井上博文

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今、必修の授業では、面接対策をしていますが、毎年必ず思うのは、「なぜそんなに自己評価が低い?」ということです。よく「褒められて育っていない」とか、生育歴がどうこうと言いますが、かりにそうだとしても、自分で自己評価を高めることはまったく可能だと思います。私は3月4月の早い段階で、自己分析と適切な自己評価、自己アピールを作ることを強調しています。詳細は何度か述べましたので、今は省略しますが、その際に併せて言うことは、「できないのネジは外しておいてください」ということです。うまくいかない人は、共通して、「あなたにできても、私にはできない」「私はそんなに強くない」こんなことをすぐに言います。これでは「どうせどうせ子ちゃん」でしょう。そうではなくて、どんなに小さくてもいいので「できること」を集めておいてください、ということも強調しています。

私がこのようなことを強調する意図は、心理学でいうところのセルフ・エフィカシー(Self-Efficacy、自己効力感)に注目するということです。セルフエフィカシーは、「自信」だと言う人もいますが、私は少し違うとみています。「自信はないけれど、やってみよう」ということもあり得るからです。私はこれでもいいと思います。大学院入試や編入入試を経験をした人など、滅多なことではいません。たいていの人が初めての経験です。未経験のことにチャレンジをする際に、「どうせできない」と思うか、「何とかなる」と思って挑むか、どちらが結果が良いのかは明らかです。私たちの業種は「何とかしてくれる人」でもあります。こういった人が近くにいると、できるという見込みが増します。そのため、何とかなると思っている人と、何とかしてくれる人がタッグを組むのがベストであることは間違いありません。私が必修という授業をするには、こんな意図もあります。

セルフエフィカシーが高い人は、継続力もついてきます。 できることは続けられるのです。やめる時は、たいていの場合、何らかの事情で「できなくなる」時です。そうすると、セルフエフィカシーを高くしておくと、長く続けられるはずです。そういう人は、環境も整えるはずです。大学教授の部屋が本で一杯なのも、自分で環境を整えた結果です。環境が整えられる人になると、良い循環を作ることができているはずです。これは頑張ることとは別次元の話です。頑張ってもセルフエフィカシーはついてきません。頑張るよりもできると思える状況を作ること、これがコツになります。まずはできないのネジを外してしまいましょう。



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専門家

井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

井上博文プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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