顧客ニーズとウォンツについて―顕在化した需要と潜在的需要について考える―Ⅱ
それでは、極めて基本的と思われるこの4項目を改めてひとつずつ検証してみようと思います。
[景気後退期に企業が実行すべき4つのマーケティング基本動作]
1.顧客がどう変わりつつあるのかを注視すること。
景気の変動期には、当然のこととして顧客のマインドも変化します。
景気後退期には余計な出費は押さえようと、やはり財布のひもは固くなるdしょう。
贅沢品などの「もの」はもちろん、外食、旅行、レジャーなど「こと」への出費も真っ先に抑えられます。
これらの「もの」や「こと」をビジネスにしていた場合、一定の打撃を受けることは避けられません。
悲観的な気持ちになることも仕方のないところです。
しかしながら、これまでの様々な現象を見ていても分かるように、何かが抑えられると必ず何かが飛び出ます。
例えば、外食が抑えられたとしても中食市場(買って帰って家で食べる)が逆に伸びたりします。
海外旅行は諦めるが、国内の近い場所への旅行で我慢するということもあり得ます。
つまり、すべてが何かも抑えられるということはないのです。
顧客はどういう形であれ、経済を回してくれることに違いはありません。
「まわし方」が違ってくるにすぎないのです。
どんなふうに回っていくのかを推理し仮説を立てていく必要があるのです。
つづく