使用期間を考えて作っているのか⑨~修理内容とその費用を考えないのか

鈴木敏広

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テーマ:建築物の時間

昨年、新国立競技場の設計をした建築士が設計した美術館で屋根に使用した木材がボロボロになっているニュースがありました(私も写真を見ました)。木材をむき出しで屋根に使いその木が20年ほどでボロボロになっていました。雨漏りという話はないようなので、デザインでこのような工事をしたようですが、修理費は3億円です。
この建築士は、高知県に建てたホテル(デザイン賞を取った)の外壁にも木材を使い、27年で取り壊しになったようです。

使用期間⑧

デザインさえよければ短期間で高額な修理や解体は仕方ない、長期間使用するという考えが無いように思えます。

事例の①と③の工事はデザインには関係ありませんが、同じように10年~20年ほど問題が起きなければ良いと考えているのではでしょうか。日本は雨が多い国、雨にやられないような材料の使い方、建て方が延々と伝えられて来ましたが、作る側の都合で早く簡単に作ることを優先しているようにしか私には思えません。

最近は20年もありますが瑕疵保険も基本は10年、このコラムで取り上げた雨の影響が出てくるのは10年ではほとんど出ないと思います。影響が出なければ、責任はないという考えで作っているのではないでしょうか。

余談ですが、写真でしか見ていないので間違っているかもしれませんが、新国立競技場も木材が使われています。木材は先が外に向かって上がっているようになっているので、これでは先に当たった雨は中に入っていきます。美術館と同じようなことになるかもしれません。コラム「新国立競技場の記事から」に書きましたが、もう一つの案の方が日本の気候に向いていると思います。


次回は、『使用期間を考えて作っているか⑩~長期優良住宅制度には関係ない』です。


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