結露⑬~壁の結露は大問題
9月にこのコラムをどのようにつくるか考えていた頃「結露0…」という本を読みました。やっとこのような本が出たと思ったので早速買って読みました。
最後まで読んでガッカリでした。本の中で結露の話は少しで、欧州に比べ断熱の規準が低い、欧州は結露したら責任を取らないといけない、窓の性能が低い、気密の規準がないなどを取り上げ、そのために日本の住宅の寿命が短いなど ①に書いたコラム「住宅の健康」のA氏と同じような内容でした。
結露の話は本当に少なく、約200ページの本の中で内部結露のことは冬の結露(室内の空気が壁の中に入って外壁側で結露する)が3ページとちょっと、夏型結露については1ページとちょっと(1ページは写真があって文章はほとんどなし)で、対策として③に書いた内壁に透湿能力のあるクロスなどを張り、防湿シートを可変透湿気密シートを張るように書いてありました。
最後には「結露は自然現象、温度差があれば生じるもの、高気密高断熱で空気に含まれる水蒸気をコントロールすれば快適な空間ができる。」と書いてありました。
高気密高断熱で外気温と室内の温度の差が大きくなると結露が起きやすくなる、結露すれば快適な空間も健康な生活もありません。だから結露しないようにどうやって水蒸気をコントロールすればよいのか、その方法が知りたいのにそれが書いていない。本当にガッカリでした。
次回は、『増える夏型結露⑥~夏型結露が増えた理由』です。
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