結露⑮~内部結露を防ぐ方法1
③に終わりに書いた2件の事例の改修工事は、壁の中の湿度が上がると可変透湿シートにより、室内に水蒸気を出して、内部結露を防ぐという方法です。
これからは夏型結露対策として可変透湿気密シートの使用が増えると思いますが、それはいままでの防湿シートを内壁に張り壁の中に室内の水蒸気を入れない高気密高断熱の工事では夏型結露対策にはならないということになります。
可変透湿気密シートを使用すると壁の中の水蒸気を室内に逃がします。当然、室内の湿度は上がることになりますが、日本の夏は高温多湿ですから、室内の湿度を下げたいのですが、湿度が上がるようになってしまいます。
以前にコラムで書いたかもしれませんが、人は温度と湿度が高いとより暑く感じ、温度が高くても湿度が低いと涼しく感じます。ですから、夏に可変透湿気密シートで水蒸気を逃がすと、室温をより熱く感じることになります。
もっとも放出される水蒸気が少しずつならば、エアコンの設定を下げるほどではないかもしれませんが、湿度が上がることはいいことではありません。
改修方法の可変透湿気密シートと透湿性クロスの使用で、夏型結露を止められればよいですが、二つの問題があると思います。
一つは可変透湿気密シートの実績が少ないこと
二つ目は冬に透湿性クロスと石膏ボードを透過した水蒸気は可変透湿気密シートに当たることです。
透湿気密シートをネットで調べると、冬は防湿シートになると書かれていますから、冬に透湿クロスとボードを透過した水蒸気は可変透湿気密シートまで移動しそこで結露するかもしれません。
実績がないということは安易に解決したと考えられないのです。
次回は、『増える夏型結露⑤~昨年読んだ本から』です。
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