増える夏型結露②~雑誌の記事からその2

鈴木敏広

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テーマ:結露

雑誌では夏型結露の事例が3件、載っていました。全て東壁で起きた事例でした。東壁で起きる理由は、朝から日があたり温度が上昇するためと書いてありました。

3件のうち初めの1件は東の内壁に黒いシミとカビが出ていた例です。この事例は外壁への雨水の浸入が認められ、外壁の通気層が閉塞(上に空気が抜けないようになっていた)してあり、また、内壁に防湿シートを張っていなかったために、冬に湿り気のある空気が外壁の中に入っていたため結露したという理由でした。

増える夏型結露②

一件目の事例は雨漏りなどの理由があるのですが、他の2件は原因がハッキリしないようです。どちらも東側の部屋の床にシミが出ていた事例です。一件は築10年、もう一件は築2年です。

築10年の事例は外壁も剥がしていますが雨漏りの痕跡はありません。
築2年の事例は、結露した部屋でペットを飼っていたため、24時間エアコンを入れていたそうです。

2件とも雨漏りはないのなら、どこから壁の中に湿気が入り水蒸気となって防湿シートに当たって結露水となり、床にシミを作ったのかが問題となります。雑誌では、どちらの事例も「放湿型結露」が原因となっていました。

「放湿型結露」とは外壁などに日が当たり温度が上がると、外装材などの材料が吸湿した水蒸気が放出され、エアコンなどで温度が低くなった内壁に移動して防湿シートに当たって起こる結露です(下図参照)。


増える夏型結露②-2

次回は、『増える夏型結露③~原因は放湿型結露だけか?』です。


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木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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