長期優良住宅制度」のギモン⑥~傷みにくい、劣化しないような作り方2
前回、江戸時代のことを書きました。なぜ書いたかというと①に書いたように「長期優良住宅制度」の項目「劣化等級」の説明に「数世代にわたって使える住宅」といったことが書いてあるからです。
数世代ですから2,3世代とすると最低でも5,60年以上と考えられます。それだけの期間を使用するには直せないとダメだと思います。また、5,60年後に直す業者が建てた業者となるとは保証できません。倒産廃業しない業者はないからです。これだけで、オープン工法(コラム「オープン工法とクローズド工法①)参照」)以外の住宅を長期優良住宅にすることに無理があると思います。
江戸時代の家がなぜ残っているのか、法隆寺がなぜ残っているのかと考えれば工法はわかっているからなのです。長期使用できる住宅の答えは未来の業者でも直せることなのです。
私のお客さんは、私の父が建てた住宅よりも他の業者が建てたお客さんのほうが多いのです。建てた業者は廃業しているなどですでにいません。建てた業者はいなくなっても(オープン工法の)在来工法の家ですから直すことができます。
戦後の昭和30年代ごろまでは、日本中どこへ行っても在来工法だったのです。誰でも直せたのです。現代はそうではありません。数世代に渡って使用できる住宅は、ある業者が責任を持つのではなく、住宅業者全体で責任を持てないといけないのです。
国は「長期優良住宅制度」とは別に中古住宅を流通しようと考えています。「長期使用できる住宅は国の資産」という考えで計画しないと中古住宅の流通は無理だと思います。
次回は、『最近の家の作り方2①~以前あったリフォームの相談から』です。
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