高さの高い窓と横に長い窓①~最近増えている窓
窓があればもちろん耐力壁にはなりません。
⑤に書いた例のうちaとdの場合はこの壁だけが、bの場合は窓が関わる二つの壁が耐力壁となりません。cは連続して横長窓がある壁全てが耐力壁にはなりません。
私が見たcの例は約1.5mの窓が一階の天井付近に3つ並んで取り付けられていましたから、合計約4.5 mの間は全く耐力壁がないことになります。dの場合、1階の一番下に窓があるためもちろんこの壁は耐力壁になりません。
地震があると二階の壁が負担した力は1階へ伝わりますが、当然、窓がある壁ではその力は負担できません。私が見たcとdの例では2階の壁には窓がありませでした。地震時に、2階の壁が受けた地震力は1階へ、次に基礎に伝わります。窓のある壁では負担できないので窓のない壁が負担しますが、直下に負担できる壁がないことは、力の流れとしては良くないことになります。
特にdの場合の窓は1階の床に近い位置でしかも外壁の南西の角にありました。地震時に角の壁は重要で、耐力壁の配置は出隅入隅に設けることが基本ですから、dの壁が角で負担できないため他の壁に無理な力が掛かることになります。
もちろん、上記の壁が理由で地震時に耐えられないと言っているのではありません。普通に配置したほうがいいのではと言っているだけです。
次回は、『高さの高い窓と横に長い窓⑧~縦長窓なら』です。
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