高さの高い窓と横に長い窓⑤~通気層の役目を果たすか
木造住宅には雑壁と呼ぶ下の図のような窓の上と下に付く壁があります。窓の上に付く壁を垂れ壁、下に付く壁を腰壁といいます。
耐力壁は、(水平部材の)横架材と横架材と(垂直部材の)柱と柱で囲まれた壁に筋交いや耐力面材を取り付けると耐力壁となりますが、上図のような場合、準耐力壁として計算できる(性能表示の場合など)ようになっています。耐力壁と耐力壁の間に準耐力壁があると地震などの災害時には繋がっているため協力して力を発揮します。
こんな壁がと思われるかもしれませんが、一説には雑壁は住宅の耐震力の30%~50%を負担するともいわれていますから、無視できない壁なのです。
掛かる地震力に対して分散して耐える事が耐力壁配置の基本ですから、耐力壁と雑壁がまんべんなくたくさんあった方が良いことになります。
天井に届くような高さ2.4mのサッシ付けると垂れ壁はほとんどない(高さが36㎝以下のため)と雑壁の力はなくなり、雑壁がある場合に比べると弱くなります。床の剛性が高ければ耐力壁は一体化するという方もいますが、地震などの横揺れに対しては、耐力壁が有効です。床の剛性だけに頼るよりも雑壁で耐力壁が繋がっている方が、高さがあるだけ効果が高いことは間違いありません。
高さが高いため、光がたくさん入り明るくなりますが、前回に書いたように高さの高いサッシを付けると重くなり、雑壁がないことでさらに地震に弱くなります。
次回は、『高さの高い窓と横に長い窓④~横に長い窓』です。
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