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夏型結露⑩~合板

鈴木敏広

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テーマ:結露

今回は、透湿防水シートの次にある合板についてです。

この合板は、耐力壁として使われています。耐力壁には筋交いや合板のような面材、土壁などがありますが、合板は廉価で一般に普及していることもあり、たくさんの住宅で耐力壁として使われています。合板は木材を薄い板状にして貼り合わせて作っていますから、自然の木材と違って強度などの性能が安定しています。反ったり曲ったりしないのです。

⑤のaとcは場所が違うだけで結露の仕方も同じ、aは外部から進入した雨を合板が吸収し温度が上がると水蒸気となり、繊維系断熱材を通過して温度の低い内壁材で結露しています。cも同じで濡れていた合板から水蒸気が発生し、繊維系断熱材を通過して天井材で結露しています。合板から水蒸気が発生する理由は、合板が木材のため水分を吸収するからです。

夏型結露⑩

合板が雨などで濡れた場合、層になっているため乾きにくく夏に温度が上がると合板の中にある水分が蒸発して結露するのです。合板でなくもっと乾きやすい、天然木材や水分に影響されにくい材料ならaとcの結露は防ぐことができた、もしくは結露の被害をもっと軽くできたかもしれないのです。

次回は、『夏型結露⑪~繊維系断熱材』です。


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鈴木敏広(一級建築士)

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木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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