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樋について⑦~接着

鈴木敏広

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樋の各部材は、接着剤で取り付けます。集水器、エルボ、たて樋各部で接着します。但し、普通は集水器と軒樋、たて樋と排水管の接続部分は接着しません(下図参照)。

接着しなかったら、雨水が漏れてしまうと思われると思いますが、漏れたほうがいいのです。大雨が降ったときのことを考えてください。軒樋が雨水で一杯になると集水器と接着されていませんから、集水器と軒樋の隙間から漏れていきます。

同じようにたて樋と下水管も逆流しないようにたて樋は下水管に差し込むだけ、すき間から雨水は漏れるため逆流しません。③に書いた角樋のオーバーフローソケットと同じ役目をするわけです。
集水器や下水管あふれてしまえば、家に被害は及びません。

最近の角樋では、たて樋と軒樋、たて樋と下水管も部材で接着しています。これも③に書いたサイフォンの原理を利用するためだと思われます。途中で空気が入ってはサイフォンの原理を利用できないからです。全て接着してしまいますから、いわゆる逃げの部分はありません。⑨に書きますが、これは問題ではないだろうかと私は思います。


樋について⑦

次回は、『樋について⑧~ベランダの排水』です。


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鈴木敏広(一級建築士)

まちの大工さん 鈴木工務店

木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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