樋について⑩~サイフォン現象の疑問
樋の各部材は、接着剤で取り付けます。集水器、エルボ、たて樋各部で接着します。但し、普通は集水器と軒樋、たて樋と排水管の接続部分は接着しません(下図参照)。
接着しなかったら、雨水が漏れてしまうと思われると思いますが、漏れたほうがいいのです。大雨が降ったときのことを考えてください。軒樋が雨水で一杯になると集水器と接着されていませんから、集水器と軒樋の隙間から漏れていきます。
同じようにたて樋と下水管も逆流しないようにたて樋は下水管に差し込むだけ、すき間から雨水は漏れるため逆流しません。③に書いた角樋のオーバーフローソケットと同じ役目をするわけです。
集水器や下水管あふれてしまえば、家に被害は及びません。
最近の角樋では、たて樋と軒樋、たて樋と下水管も部材で接着しています。これも③に書いたサイフォンの原理を利用するためだと思われます。途中で空気が入ってはサイフォンの原理を利用できないからです。全て接着してしまいますから、いわゆる逃げの部分はありません。⑨に書きますが、これは問題ではないだろうかと私は思います。
次回は、『樋について⑧~ベランダの排水』です。
---------1955年以来の信頼と実績--------------
まちの大工さん 鈴木工務店
TEL : 0532-32-4265 FAX : 0532-32-4251
E-mail : machino-daikusan@h3.dion.ne.jp
◆住まいに関することは何でもお気軽にご相談下さい
---------------------------------------------