金物工法の疑問⑩~失われる技術者の経験
集成材が重いと影響がでるのは地震の時だけではありません。重いことは材料の自重が大きいことですから、構造材の中で梁などのように水平に使う材料は、上部を支える重さや自重で長い年月で垂れる可能性があります。何も重さが掛かっていなくても地球の重力によって中央部が垂れます。ですから、前回書いた材料が重いことは時間が経つほど不利なのです。
本物の木は集成材と違い真直ぐではありません。曲がっていることが当たり前で、昔から大工はこのような曲がった材を梁に使うときムクリ勝手(横から見ると山になるように)に架けました。つまり、元々の形を生かして構造上有利になるように使ったのです。
曲がっていることを利用する、これこそが経験による知恵で真っ直ぐな材料なら必ずいいとはかぎらないのです。
集成材が計算できる材料なら、無垢材には計算できない力があるのです。
次回は「金物工法の疑問⑦~余力のない怖さ」です。
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