Mybestpro Members

鈴木敏広プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

金物工法の疑問③~鉄と木は相性が悪い

鈴木敏広

鈴木敏広

テーマ:金物工法

私が「集成材を材料に使い、接合部に金属を使い構造計算しているから安全です」としている工法に一番疑問に思っていることは鉄と木の相性が悪いことです。

異なるモノを組み合わせて構造体を作る工法に鉄筋コンクリートがありますが、鉄筋コンクリートはその名のとおり鉄筋とコンクリートを一体化した工法です。コンクリートがアルカリ性のため鉄筋が錆びにくいこと、コンクリートが鉄筋に付着する性質があること、鉄が引っ張り、コンクリートが圧縮に強いことなど条件がそろっているため可能になっています。ですから鉄筋コンクリートは一体化してその強度を発揮します。

それに比べ、鉄と木は一体化しません。地震の時などでは木は木、鉄は鉄として動くと考えられます。
鉄と木は相性が悪く、木材は鉄の嫌う水分を吸湿し錆びさせ、金属は木と違い熱を通しやすいので木と金物の間で温度差ができ結露し錆びさせる原因となり、錆びた鉄は膨張しこんどは木材を傷めます。鉄と木の組み合わせは、コンクリートと鉄筋のように相性が良くないのです。

一体化しない以上、大きな災害時に計算以上の力が加わればおそらく鉄が勝ち、集成材が負けて割けていくのではと思われます。

金物工法③

次回は「金物工法の疑問④~倒壊した本当の理由は?」です。

---------1955年以来の信頼と実績--------------
      まちの大工さん 鈴木工務店
TEL : 0532-32-4265 FAX : 0532-32-4251
E-mail : machino-daikusan@h3.dion.ne.jp
◆住まいに関することは何でもお気軽にご相談下さい
---------------------------------------------

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

鈴木敏広
専門家

鈴木敏広(一級建築士)

まちの大工さん 鈴木工務店

木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

鈴木敏広プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

長く愛される住まい作りにこだわる一級建築士

鈴木敏広プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼