耐震診断できない木造住宅②~図面を見てもわからない家
家のつくり方には大きく二つの分け方があります。それがオープン工法とクローズド工法です。
オープン工法とは、家のつくり方が一般に公開されている工法で、木造住宅ですと木造軸組工法と2x4工法がこれに該当します。書店に行けば調べることができますし、何よりオープン工法で建てている数が多いため、関っている人も多いことになります。
クローズド工法は一般に公開されていない工法のことで、日本の住宅メーカーが当てはまります。メーカー各社独自の工法のため一般に公開されていませんし、認定工法は公開しなくてもいいことになっています。
以前にある鉄骨系メーカーの図面を見たことがあります。
一般的なH型の梁ですと『H100x100x6x8』のようにH型の高さと幅、板の厚みが書かれていますから、誰が見てもどんな材料でつくられているか分ります。しかし、その住宅メーカーの梁の記号はB102と書いてありその記号がどんな梁を示しているかそのメーカーしか分らないようになっているのです。これでは壁や天井をめくり、実際に梁を見て確認しないと何もできません。また、最近は柱や梁の部材もメーカー独自の形にしていますから、どのようにつくっているのか確かめようがないのです。
次回は、「耐震診断できない木造住宅④~世の中はリフォームする時代」です。