マナーうんちく話1749《もしも「食べ物の神様」がいたら、日本はどうなる?》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:和食テーブルマナー

食欲の秋を謳歌する多彩なイベントが全国で繰り広げられていますが、食べられる食料を捨ててしまう「食品ロス」が相変わらず深刻な課題を投げかけています。

日本には世界が称賛した「もったいない」という素晴らしい文化が存在しますが、一番もったいないことは、自ら命を絶つ「自殺」でしょう。

次にもったいないことといえば「食品ロス」だと思います。

皮肉なことに日本は自殺も食品ロスも世界のワーストクラスではないでしょうか・・・。

かつて国連食糧農業機関がまとめた報告書で、所得水準が高い国、やや高い国では、食料のかなり高い割合が消費の段階で無駄にされると指摘した記事を読んだことがありますが、安全な水や食べ物に常に不自由し、恒常的栄養失調に陥っている10億人近い人のことを考えれば、食料ロスの低減こそ最重要課題にしてもいいかと考えます。

国同士がにらみ合っている場合ではないと思うのですが・・・。

先進国である日本もこのような問題にさらに真摯に取り組んでほしいものです。

政府、メーカー、卸・小売業、そして消費者がいい意味で意識しなければならないでしょう。

恐らく食品ロスに関しては大半の人が「もったいない」と感じていると思います。
でも感じるだけでは解決になりません。

飽食の裏側で、恒常的栄養失調に苦しんでいる10億人近い人のことをどのように考えたらいいのか・・・。

もしこの世に「食べ物の神様」がいたら、栄養失調で苦しんでいる人に対しては涙してくださるでしょうが、無神経に食品ロスを排出し続ける日本には厳しい罰を与えられるかもしれませんね。

食前食後に「いただきます」「ごちそう様」と、感謝の言葉を発する日本人らしい解決策を、社会全体で考えなければいけませんね。

オリンピックを前にして、今こそ真摯に取り組みたい大きな課題です。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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