マナーうんちく話1515《つい「ながら食い」していませんか?健全な食生活のお勧め①》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:和食テーブルマナー

小学校での給食時間で、全員で「いただきます」の掛け声とともに食事をした記憶をお持ちの方は多いと思います。

「いただきます」とは、自分の命を長らえるために食材の命をいただくわけで、それに対する感謝の言葉だということは教えていただけなかったけど、真摯な意味が込められているということは何となく感じたもので、みんな歩調を合わせたものです。

当時と比べると比較にならないくらい物質的な豊かさを謳歌していますが、反面豊かになりすぎ、本来あるべき姿がゆがめられている感が多々あります。

食事の時に新聞を読みながら、あるいはテレビを見ながら、さらに最近ですとスマホを操作しながら食べる、いわゆる「ながら食い」が家庭でもレストランでも目立つようになりました。
特に一人で食事をする「孤食」ではほとんどではないでしょうか。
もちろんそれが「憩いのひと時」になる場合もあるでしょうが・・・。

何かとせわしい時代ですから、つい「ながら食い」になるのも理解できますが、たばこと同じで100害あって1利ないでしょう。

先ず、食材の命をいただくわけだから、食事と丁寧に向き合い感謝の気持ちでいただく和食の理念に反します。

行儀という言葉は、今ではあまり使われなくなりましたが、「ながら食い」は「行儀が悪い」ことです。

加えてながら喰いは食事に集中できず、満腹感が得にくいので太る原因になるでしょう。
つまりダイエットの大敵ということです。

また「ながら食い」は栄養の吸収を低下させえるともいわれています。

ちなみに食事療法の意味で使用される英語の「ダイエット(diet)」の語源は、「生活様式」「生き方」を意味するギリシャ語の「dieta」です。
つまりダイエットとは健康的な食生活ということになりますね。

食事をするときには、食べ物と真摯に向き合うことが何より大切だということです。
食べるという行為においては、視覚、臭覚、味覚をフルに活動させ、とにかく咀嚼回数を増やすことをお勧めします。
「ながら食い」で、たとえ腹の満足感が味わえても心は満足していません。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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