マナーうんちく話464≪「おいとま」と「お見送り」のマナー≫
他家や他社を訪問することは多々ありますが、「茶菓を振る舞われた時のいただき方」に迷うことが有ります。
訪問先で部屋に案内され、改めて挨拶をしたら手土産を渡して着席するわけですが、ここでお茶を出された場合の好感の持たれる対応に触れておきます。
「直ぐに頂く」か?
あるいは、「少し間を置いた方がいいの」か?がポイントになります。
基本的にはお持て成しをする側は、客人に一番おいしい状態で飲み物を出してくれますので、出されたらすぐに頂くのがお勧めです。
「熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいうち」が基本です。
頂き方ですが、先ずは「ありがとうございます」の一言が大切です。
茶菓などを出してくれたことに対してのお礼です。
次に「いただきます」といって、最初はとりあえず一口だけ口をつけて下さいね。これが大事だと考えます。
後は「飲み干してしまうか?」、あるいは「少し残すか?」ですが、自分の状態に応じればいいと思います。
但し、席を立つまでには飲み干す方がいいでしょう。
たとえば席を立つ時のグラスや湯飲みに飲み物が残っておれば、この時点で全て飲み干し「ご馳走様でした」のお礼の言葉が必要です。
このお礼の言葉をお忘れなく。
持て成しをする側は、客人が、自分が出したお茶を美味しそうに飲んでくれることが何よりうれしいわけですから、出来れば「美味しそうに飲んで、飲み終えたら、「美味しいお茶ですね」等の感想があれば、なおいいです。
場数を踏んで、お持て成しを受けることになれれば、ゆとりが生じて、自然にこのような言葉が出て来るようになるでしょう。
また、飲み物と共に菓子が出される場合もありますが、これも遠慮なくいただいて下さい。どうしても口に合わないようでしたら理由をキチンと述べればいいでしょう。
さらに商用などの時には、上司の行動にも注意して下さいね。
上司が先に頂いて、自分もいただきます。
待合室でお茶を出されたら「ありがとうございます」「いただきます」と述べて、係の人が部屋から出たら口を付ければいいでしょう。
時として飲み物をリクエストされる場合もあります。
たとえば「紅茶」か?「コーヒー」か?と聞かれたら、自分の好みを素直に述べればいいと思います。
「恐れ入ります。それではコーヒーをお願い致します」のように答えればいいでしょう。
この時に、「どちらでもいいです」では、出す方も困ります。
しかし大勢の場合は、できる限り統一した方がいいかもしれません。
あくまで臨機応変にして下さい。
纏めです。
「訪問先で茶菓を出されたらすぐに頂く」が基本で、その際「ありがとうございます」「頂きます」「美味しかった」の言葉を添えて、「美味しそうに頂く」を心掛けて下さい。