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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

コラム

マナーうんちく話1236《男の礼儀作法と潔さ》

2016年6月15日

テーマ:マナーの心得

コラムカテゴリ:スクール・習い事

大企業の不正や政治家の責任感に欠ける行動は相変わらず後を絶ちませんが、最近特に「せこい」行動が増えた気がしませんか?

ところで武士が幅を利かせていた江戸時代と現代を比較して、大きく異なる点に主従関係があげられると思いますが、上に立つ人は必ずしも時代劇に見られるように、私利私欲に走る悪徳商人と悪代官のような人ばかりではなく、筋の通ったりっぱな人も多かったようです。

つまり、地位や家柄や収入に関わらず、他者への思いやりを常に持ち、自分自身の利益のみならず、部下や周囲に対して心配りをしていた人の方が結構存在したということです。

企業のトップになれば、自分のためではなく、従業員や株主の利益、さらに社会に対して貢献できるよう、努力を惜しまない人でしょうか。

手柄は部下に分け与え、ミスは潔く自分で被る度量も必要でしょう。
政治家しかりでしょう。

また、上に立つ人の思いやりや潔さを取り上げた物語はどこの国にもあります。

例えば以前このコラムでも取り上げた19世紀のイギリスの女王の有名な逸話、「ビィクトリア女王とフィンガーボール」です。

食事会において、ある国の貴族がフィンガーボールの使い方が解らなくて、そこに入っていた水を飲んでしまいました。それを見た周囲の人は気まずい思いをしたと思いますが、女王も苦笑すれば辞退はさらに悪くなります。

そこで女王も相手と同じ行動をとります。
つまりフィンガーボールの使い方に長けている女王も、相手に気まずい思いをさせないように、自分もフィンガーボールの水を飲んで、その場の雰囲気を和らげたという話です。

マナーは「自分がハジをかかないということより、むしろ相手にハジをかかせないために存在する」わけですがまさに頷ける話ですね。

江戸時代のお殿様にも次のような逸話があります。

殿様が食事をしている時に、食事の中から虫の死骸が出てきました。

ここで殿様が怒り心頭して、配下の者に厳しく当たったら、当然料理を作った担当者は相当な責任が課せられます。当時のことですから死をもって償いをしなければならないかもしれませんね。

この殿様は瞬時にこの光景をくみ取り、周囲の部下に気付かれないように、その死骸をそのまま口にして、何事も無かったかのように納めたという話です。

現代の政治家や企業のトップに是非見習ってほしい内容です。

今の日本では何かと言えば法律論が展開されますが、英国紳士は厳格に定められた法律やルールよりも、互いの常識《コモン・センス》に従って決定するといわれています。

企業や行政のトップに立つ人は、法律論はさせ置き、社員や住民が今何を望んでいるのかを理解し、潔い振る舞いをして頂きたいものですね。

この記事を書いたプロ

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