マナーうんちく話502≪会話の中に季節の話題を積極的に!≫
何千万にも日本人が初詣に足を運ぶわけですが、その作法はあまり知られてない気がします。
誰でも気軽に入ることが出来る境内は、神社が長い間発信してきた公共性の象徴であるだけに、キチンとした知識や作法を心得ておきたいものです。
神社に行けばまず目につくのが「鳥居」です。
「神話に出て来る鳥の止まり木」に由来するという説もありますが、鳥居をくぐれば「神様の領域」!と認識して下さればいいと思います。
鳥居をくぐる時には一礼をして下さい。
それから「参道」を通ることになりますが、参道は「神様が往来する道」と言われていますので、真中ではなく端を通るようにして下さい。
境内に入ると「手水舎(てみずしゃ・てみずや)」が目につきますので、ここで身と心を清めます。
水は古くから身を清める効果があるとされています。
柄杓を右手で持ち水を汲みます。
左手を清め、次に左に持ち変えて右手を清めます。
再度右手に持ち直して、左手に水を注ぎそれを口に含んで口をすすぎます。
最後は柄杓を立てて残った水で柄杓の柄を清めます。
柄杓を伏せておきます。
※柄杓に直接口をつけないよう注意して下さい。
※この一連の動作は最初に柄杓に注いだ水で行います。水の注ぎ足しはしないということです。
「拝殿」の前に来たら先ずは「お賽銭」を収めて下さい。
お賽銭を収めたら鈴を1回鳴らして下さい。
「神様をお呼びする合図」と、鈴の音で「邪気を払う」意味があります。
「参拝の仕方」は、一般的には「二拝二拍手一拝(にはい にはくしゅ いっぱい)」です。
「深いお辞儀を二度繰り返す作法」と、「神道の伝統的作法の拍手」が重なって現在の形になったと言われております。
ちなみに、拍手をする意味は、「自分が素手で有ること」と、「なんら下心はありません」ということを神様に証明することだとされているようです。
そういえば、握手をする際、右手を差し出すのは、「何も武器は持ち合わせていませんよ」と言う意味だそうですが、良く似ていますね。
作法としては、90度位の深いお辞儀を二回繰り返して下さい。
胸の高さ位の位置で、両手で二回拍手を打ちます。
この際、右手をやや引いたらいいでしょう。
神道では左手を重視しているので、左が上に来るようになるわけです。
両手を揃えてお祈りします。
両手を下して深いお辞儀をします。
帰りに参道をくぐったら、再度一礼をして下さい。
帰途につきますが、あまり寄り道をしたら折角頂いたご利益がうすくなるかも・・・。真っすぐお帰り下さい。
同じ頼み事でも、作法に則った方がきっと神様も気持ちが良いと思います。
つまり、神様に対し最高の礼を尽くすということです。
季節柄コートやマフラーをされる場合が多いと思いますが、混雑した所では仕方ないとしても、出来れば参拝の時には脱がれた方が良いでしょう。
目に見えない神様に対して最高のマナーを発揮するということは、人間関係においても応用できますので、今年の初詣は是非参考にして下さい。