まなーうんちく話798《月々に 月見る月は 多けれど・・・。》
今日から10月・・・。
「衣替え」の季節ですね。
季節により衣服を変えるのは、四季が明確に分かれている日本ならではの習慣ですが、その歴史は古く平安貴族に端を発し、江戸時代の武士は幕府の定めで、一年に4回の衣替えがあったとか・・・。
木綿の衣服等の普及で気温に合わせた服装が多様化したと言うことと、規律を揃えるための必要なドレスコードだったようですね。
但し、一般庶民は季節毎に衣装替えが出来るほど豊かでは無かったようですが、明治になると軍人・警察官・公務員・教師などが6月と10月に衣替えをしたので次第に一般に普及しました。
特に明治時代は、和装から洋装に服装が切り替わったので、地域差はあるものの、一年に二回と合理的に行ったわけです。
今は「クールビズ」とか「ウオームビズ」等の言葉になり、個性が尊重されていますが、「衣替え」は日本の文化ですから、いつまでも残したい言葉です。
そして旧暦では、10月は「神無月」です。
全国津々浦々の神様が、島根県の出雲大社に出張され、不在になるから神無月と言います。
島根県だけは「神在月」になります。
ところで、行楽ではなく、出張と言うことになれば、仕事で出かけられるわけですが、どんな仕事でしょうか?
男女の結婚に関する大切な会議を執り行います。
だから出雲大社は「縁結びの神」と呼ばれ、若い女性の人気スポットになっています。
昔は、縁結びは超自然の意思に委ねられると考えられていたので、全国各地に縁結びの神仏があり、良縁の祈願が行われています。
ちなみに、「縁結び」と言えば男女の関係を結ぶ事を言いますが、「縁」とは親子や夫婦などの人間関係をさし、「縁結び」とはそれを結ぶことです。
つまり、男女に限らず、あらゆる人や物事との素晴らしい縁を結ぶことが縁結びなのです。
学校に行ってどんな友達と出会うか?どんな先生に巡り合えるか?あるいは就職してどんな仕事に就くか?どんな上司に出会うか?相性のいい仲間に出会うか?等により人生は大きく異なります。
特に世界屈指の長寿国日本においては、仕事と、愛する人に恵まれることはとても大切だと考えます。
だから「就活」や「婚活」と言う言葉が存在するのではないでしょうか?
そして、仕事や愛する人に恵まれるためには、それらの縁を求めて行動することが大切ですが、問題はそれからです。
「マナーうんちく話516《袖触れ合うも縁も多生の縁》」でふれましたが、縁に出会えば、それを活かす能力が必要です。
日頃から自分磨きを心掛け、それなりの決断力や選択力を磨いておくことをお勧めします。
自己理解、つまり自分を知ることから始めてみるのもいいですよ・・・。