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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

コラム

マナーうんちく話1055《「玉串」の知識と「玉串奉奠」の作法》

2015年9月30日

テーマ:冠婚葬祭のマナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

玉串(たまぐし)とは、榊(さかき)の枝に、紙垂(かみしで)をつけたもので、神道の儀式において、神職や参拝者が神前にささげます。

ちなみに「榊」は「神」と「木」から成り、葉の先端が尖った常緑樹で、古くから神様の依り代に相応しい木とされていました。私は必要に応じて山から切ってきますが、スーパー等でも手に入ります。

語源は「神様」と人間の境目である「境木」、そして常緑樹なので「繁える木」つまり「繁木」等がありますが、定かではありません。

神事における榊の具体的な使用例は下記の通りです。

○結婚式、お宮参り、七五三、お祭り等。
○合格祈願、安産祈願、商売繁盛、安全祈願、病気回復祈願等。
○厄除け、地鎮祭等。
○葬儀、法要等の弔事の時。

以上のように、無病息災、健康長寿、豊作、子孫繁栄、邪気払いを祈願するために、酒、米、野菜、魚介類、塩等を神前にお供えするわけですが、玉串はそれと同じ意味を持ちます。

但し、上記のお供え品と異なる点があります。
大変真心のこもったお供えである点です。

勿論、酒や魚や野菜も心を込めてお供えしますが、玉串はさらに神事の中で拝礼の形をとるので、格別な意味を有すると言うことですね。

そこに祭られた神様の魂と、お参りする人の魂が、串のように合わされる、つまり神と人が一体になる役割を果たす供物と認識したらいいと思います。

また、「玉串奉奠」とは、神職に祝詞をあげてもらう時や、祈祷やお祓いしてもらう時に、神様への捧げものとして、祭壇に奉納するわけですが、このことを「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」と言います。

非常に神聖な儀式であるので、奉奠の仕方にもキチンとした作法があります。

○前に並んで、順番を待って下さい。

○順番が来て、神職から玉串を渡されたら両手で受け取るわけですが、右手で玉串の根元(枝側)を持ち、左手で葉先を支えたらいいでしょう。

○玉串は胸の当たりで持つようにして、葉の方をやや高めに持つとスマートです。

○玉串を捧げる神前に進み、やや手前で軽くお辞儀をします。

○玉串の根元が、自分の方向に向くように右手を引き、時計回りに玉串を半回転させ、根元が神前に向いたら、そのままお供えして下さい。

○二礼二拍手一礼して、二歩から三歩後ずさりして下さい。

○神職や参列者に一礼して自分の席に戻ります。

なお、葬儀においての玉串奉奠は、仏式の焼香に当たるような儀式ですが、玉串を供える際の拍手は、音を立てません。
これを「しのび手」と言います。

また、神社に祈祷をお願いする際に、納めるお金のことを「玉串料」と言います。

なお、信者に参拝する時の作法は「マナーうんちく話436《初詣と氏神様》」を参考にして下さい。

いずれにせよ、「神社参拝の作法」と、今回の「玉串の知識と奉奠の作法」は日本人として是非知っておきたいことではないでしょうか。

この記事を書いたプロ

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