マナーうんちく話988《人生を好転させる美しい食べ方③》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:和食テーブルマナー

【あなたの箸使いは大丈夫でしょうか?】

世界には「箸食」「手食」「フォーク・ナイフ・スプン食」がありますが、どこの国でも、自国の食法には通じています。

例えば、欧米人はフォーク・ナイフ・スプンを使用して食事をしますが、殆どの人は正しく使用できます。
ごく当たり前だと思うわけですが・・・。

では世界屈指の豊かな食生活を謳歌している日本人はどうでしょうか?
和食に関する知識がどのくらい有るでしょうか?例えば、

①和食をユネスコが世界無形文化遺産に登録した理由は?

②正しい箸使いや器の扱い方に自信がある人の割合は?

何十年も洋食や和食のテーブルマナーを発信していますが、食べ方に自信が無い人が多すぎる気がしてなりません。

大変贅沢なモノを食している割にはお粗末だと感じます。
これでは、親が子供に教えることは無理ですね。

少し認識を改め、これを改善すれば、より心も身体も元気になり、ひいては幸福度も高まるのですが・・・。

「箸」は日本人にとって最もなじみの深い小道具で有り、幼いころから慣れている半面、その慣れにより人前でもつい癖が出てしまいます。

箸使いを見ればその人の「お里が知れる」と言っても過言ではないと思います。

だから、家族や仲間、あるいはビジネスシーンで食卓を囲む場合に、自分では気が付いていなくても、他者の目には様々な事が移るわけです。

このシリーズの冒頭で、「食事の仕方に自信がありますか?」とお尋ねしたのもそのためです。

日本人は昔から、同じ食卓を囲む人に不快感を与えないことに非常に神経を注ぎました。

殆どのマナー教本に、箸使いのタブーである「嫌い箸」が掲載されているのです。その数は実に70を超えます。

如何に先人が「箸使い」を大切にしてきたかということです。

物が豊かな時代に生きる今の人にも、箸使いの大切さを改めて心にとめて頂きたいものです。
出来れば、箸に込められた精神文化等にも関心を寄せて下さいね。

ところで、今の日本人で、正しく箸使いできる人の割合はどれ位だと思いますか?

有る調査によれば成人の男女、年代により違いはありますが、正しく持てる人の割合は3割前後だそうです。
長年テーブルマナー講座を発信していますが、この数字は頷けます。

つまり、殆どの大人が正しく箸使を持てていないと言うことになりますね。
欧米のフォーク・ナイフ・スプンの文化とは大きな違いです

加えて、「和食のテーブルマナー講座」でいつもお尋ねすることがあります。
1、台所が綺麗かどうか。
2、台所に四季があるかどうか。
3、箸置きを使用しているかどうか。
4、箸と器、先に持つのはどちらか。

以上の質問では、満足できる回答はごく少数です。
でも大丈夫です。

その気にさえなって頂ければ、正しい箸使いや美しい食べ方が身に付き、生活に張りが出来、心が豊かになり、幸運に恵まれてきます。
次回に続きます。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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