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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

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コラム

マナーうんちく話822《「お持て成し」と「おしぼり」のマナー》

2014年10月28日

テーマ:接客・接遇マナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

コラムキーワード: 畳 掃除畳 張り替え

10月29日は「おしぼり」の日です。
ではなぜ、10月29日がおしぼりの日なのか?少し頭をひねってみて下さい。

他家や他社を訪問した時や喫茶店に入った時に、「いらっしゃいませ」の笑顔と共に「おしぼり」を出して頂いたら思わずホッとしますね。

「おしぼり」は、日本伝統のお持て成しや癒しの文化だと思います。
日本では喫茶店や飲食店でごく当たり前のように出されますが、これに料金が加算されることはまずありません。

外国ではほとんどありえない現象で、日本人がいかに昔から「お持て成しの心」を大切にしてきたかと言うことですね。

おしぼりは「おてふき」とも言われ、飲食店などで使用される手を拭くものですが、その歴史は意外に古く、公家がお客様を屋敷にお迎えする際、濡れた布を出したことに由来します。

そして江戸時代になると「てぬぐい」が普及し、旅館でお客様がチェックインされる際に、桶に水を張り、手拭を添えて出しました。

当時の旅は徒歩で、しかも履物は時代劇で見かけるような草鞋(わらじ)だったので、足が大変汚れます。

そこで旅人は部屋に入る前に、提供された手拭を水につけて、絞って、足を綺麗に拭きます。
これで身体が綺麗になると共に心もいやされるわけですね。

この「しぼる」と言う行為が今の「おしぼり」の語源で、漢字で「お絞り」とは書かず、ひらかなで「おしぼり」と表現されます。

そして、戦後になり飲食店がどんどん増えて来るわけですが、時代が落ち着いてくると共に、飲食店でも今流のお絞りが提供されるようになり、やがて需要が増してくると、おしぼりを貸し出すビジネスが生まれてきたということです。

ちなみに、日本のおしぼりはあくまで手を拭くものです。
従って、顔を拭いたり、汚れたテーブルを拭くものではありません。

また、西洋料理の「ナプキン」でもありませんので、使用する際はマナーが要求されますので簡単に解説しておきます。

《あらかじめテーブルの上にある時》
先ず、右手でおしぼりを取り、左手で丁寧に広げて下さい。
次に両手を拭き、綺麗に畳んで、右手でおしぼり受けに戻して下さい。

《係の人から渡された時》
先ずは「ありがとうございます」の言葉が大切です。笑顔が有ればさらにいいですね。右手を差し出し、その状態で両手を拭きます。
この際おしぼりを出されたらすぐに使うのがマナーです。

《おしぼりを出す時》
両手で「おしぼりをどうぞ」といって、手渡しして下さい。
予めテーブルに置いておく時には、出来る限りおしぼり受けにおいて、右側に置くことをお勧めします。なぜなら、右手で取るので右側に置いたら取りやすくなるからです。

但し、おしぼりを出す目的は、思いやりの心や癒しを提供するためですから、必ずこうしなければいけないというものではありません。相手の立場を考慮して臨機応変に対応することが大切です。

加えて、おしぼりは手を拭くものですが、手を拭く行為はあまり人前で目立つようにしません。テーブルの下で静かに使用されるのが品の良い使用方法です。

また、どうしても顔を拭きたい場合は添える程度にして下さいね。
但しテーブルにタレ等が垂れた場合、おしぼりで拭くことは感心しません。
食事の時に、料理と共におしぼりが出されたら、その料理は手を使って食べても良いでしょう。

最後に、10月29日は「10本の指を2(ふ)9(く)」から「おしぼりの日」になりました。

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