マナーうんちく話583≪処暑と謙虚な態度≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:歳時記のマナー

今年は梅雨入りと梅雨明けが例年に比べて、とても長くて、暑い夏になりましたね。しかし、暑さもそろそろ一息つく頃になりました。
暦の上では・・・。

8月23日は二十四節季の一つ「処暑(しょしょ)」です。
雲や風や虫の音に秋の気配が感じられ、暑さが次第に和らいで来ると言う意味です。
そういえば、今日23日は、過ごしやすい朝になりましたが如何でしょうか?

8月7日が二十四節季の一つ「立秋」で、暦の上では秋となり、さらに半月経過して「処暑」になり、これで猛暑がおさまる!と願いたいところですね。

しかし、現実には、今年もそうでしたが、一年で最も高い気温を記録するのは、立秋から処暑にかけてです。

加えて、この処暑には、「暑さが停滞する」と言う意味もあり、これから9月7日の「白露」頃までは、暑い日が続くかもしれません。

そして、連日の猛暑で、身も心にも疲れが蓄積していますので、夏バテや食中毒にかかり易くなっています。くれぐれもご自愛ください。

【自然に対しては批評がない。】

昭和に活躍した偉大な評論家、河上徹太郎氏の言葉です。
自然は、人間が創造した物とは異なり、あてはめるべき尺度が無い。つまり、自然は人間の営みを超越していると言うことですね。

暑い!暑い!と言って、天候を恨んでみても仕方ないと言うことです。
つまり、思い通りにならないことに対し、不平・不満を述べることは感心しない!と言うことではないでしょうか?

ではどうするか?

色々な考え方が有ってしかりですが、思い通りにならないことに謙虚になることも大切だと考えます。

全て、自分の思い通りになったら苦労は無いけど、達成感や充実感を味わうことはできません。
さらに、学ぶことも無くなってしまいます。

仲の良い夫婦がいます。
夏の思い出に、夫婦仲良く旅行に行くことになりました。

妻は海に行きたいと希望しています。
しかし、夫は山が好きと言っています。

海と山。
それぞれの希望は正反対です。
ここで、それぞれ我を通したら旅行は実現しません。

行きたいところは異なりますが、目的は夫婦で楽しい時間を共有することです。
どちらかが折れて、旅行に行けば、そこで思わぬ発見が有るかもしれません。
また、そこで多くの学びが有るかもしれません。

人間力の有る人は、思い通りにならないことにも常に前向きに受け止め、何でもやってやろう!見てやろう!の精神で、自分磨きに励み、ステップアップさせるわけです。

賢い人ほど、謙虚な気持ちで相手と向かい合います。
そして、自然に対しても、人は常に謙虚であるのが得策と考えます。

以前にもお話ししましたが、「自然に優しく」「環境に優しく」と言うのは人間の思い上がりで、人間が、自然や環境に優しくして頂いていると思うわけです。

だって、地震や津波、あるいは暴風や豪雨に対して、いくら科学が進歩したと言っても、未だに無力ですものね。だから、いまだに「雨乞いの儀式」があるわけです。

天に向かって「雨乞い」をしながら、一方で、原発を推進するのは矛盾を感じます。人にも自然にも謙虚な態度がなりよりですね。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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