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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

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コラム

マナーうんちく話266≪食文化と世界三大食法≫

2012年6月22日

テーマ:洋食のテーブルマナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

コラムキーワード: テーブルマナー

「晴れの国」岡山でも、当分の間は、雨とのお付き合いになりそうです。
蒸し蒸しジメジメした雰囲気に包まれ、身体に変調をきたしたり、気分がすぐれない方も多いと思いますが、こんな時こそポジティブに参りたいものです。

それにしても先人たちは、梅雨と上手に向かい合ったものだと感心します。
その一つに、梅雨に付けられた素敵なネーミングが有ります。

菜の花が咲く頃に降る長雨には「菜種梅雨」、タケノコが生える頃に降る雨には「筍梅雨」、さらに卯の花が咲き始めた頃に降る雨には、白い卯の花をくたす、すなわち腐らすので「卯の花くたし」と名付け、そして、梅の実が熟す頃に降る本格的な長雨を「梅雨」と表現したわけです。

加えて、本格的な「梅雨」には、降り方や降る時期により、「青梅雨」「暴れ梅雨」「荒梅雨」、さらに「男梅雨」「女梅雨」等の名前が付けられています。

特に春から初夏にかけて降る雨は、植物の成長を促してくれるので、それぞれの雨に、作物が大きく育つことを祈願して、それに相応しい名前を付けたのではないでしょうか?

そればかりか、雨で季節の変化を感じ取れる、豊かな感性を秘めていたのではと思うわけです。

さて、前回はテーブルマナーに触れましたが、今回は「世界の三大食法」についてのお話しです。

○手食
殆どの人が手で食事をする地域は、アフリカ、中近東、西アジア、南アジア、東南アジアのヒンズー教徒並びにイスラム教徒だそうです。
そして、神聖な食べ物を食すのに、道具を使用しては神様に対して失礼であるという考えのもと、直接自分の手で食すのが手食です。

ちなみに地球上のコメは1000種以上あると言われておりますが、大きく分類すれば、短粒種のジャポニカ米、長粒種のインディカ米、中粒種のジャバニカ米ですが、長粒種のインディカ米が、手で食すのに適していたからだともいわれております。また、手で食べるのなら、どちらの手を使用しても良いわけではありません。清浄とされているのは右手ですから、右手で食すのがマナーです。

○ナイフ・フォーク・スプン食
ヨーロッパ、ロシア、オセアニア、南北アメリカ等の肉食系の国に多くみられます。肉を切り分けたり、突き刺したりするのには、やはりナイフやフォークが必要になるので、この方法が発達したのではないでしょうか?
但し、ナイフやフォークが広く普及したのは比較的遅く、16世紀後半以降からだと言われています。

従ってそれ以前は、王侯貴族といえども、最初はナイフのような鋭利な物で切り分け、その後は手で食していたようです。

そしてこの食べ方では、折角の衣装が汚れるので、衣装全体を覆える大きな「よだれかけ」のような布を使用していたと考えられています。これが今のナプキンの始まりですね。
ちなみに、大きな「よだれかけ」を止める小物がブローチの始まりだったとか。
また当時のテーブルクロスは、手を拭くためにも使用されていたようです。

○箸食
中国、韓国、日本、東南アジアの一部ですが、その国々で、箸の大きさ・素材・太さ等が異なります。勿論、箸の使い方のマナーは国ごとで大きく異なりますが、特に日本の箸使いに関するマナーは複雑多様であり、世界中で一番古い歴史を有しています。なお、詳しくは今までのコラムを参考にして下さい。


狩猟生活を基盤とし、戦争に明け暮れた歴史を有する、西洋の食法やテーブルマナーは、「危害防止」及び「社交性」の側面を有しておりますが、農耕文化を確立させ、平和な社会を築いた、日本の食法やマナーは、どちらかと言えば、「機能性」や「美」を追求しています。

互いの、歴史的背景を理解し文化を尊重し、和食にせよ、洋食にせよ、より心豊かな食生活を送りたいものです。
それぞれ食法は異なっても、その根底にある考え方は全て、「食べることは生きること」ということです。

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