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平松幹夫

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平松幹夫(ひらまつみきお) / マナー講師

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コラム

マナーうんちく話189≪ブーツと靴のマナー≫

2012年1月19日 公開 / 2012年4月15日更新

テーマ:日常生活におけるマナー

コラムカテゴリ:スクール・習い事

寒中の頃、コートと共にブーツファッションをお楽しみの方も多いと思います。
ブーツは、もはや寒い時期のファッションには欠かせないものになっているようですが、せっかくカッコ良く決めても、履いたり脱いだりする時にスマートに振舞えなかったら台無しですね。そこで今回は、前回の「コート」に引き続き、人前における、靴やブーツの履き方・脱ぎ方に関するマナーのお話しです。

ブーツの起源は相当古く、紀元前の古代ギリシャ時代に編まれた長い靴だと言われています。さらに、15世紀にはイギリスで騎士の履き物に、17世紀には貴族階級の男性の履き物として普及したそうで、特に乗馬には必需品だったようです。
このように、もともと男性の履き物として定着していたブーツを女性が履くようになったのは、19世紀になってからで、上流階級の女性がスカートに下に履くようになったといわれております。

そして、日本に伝わったのは今から約130年前頃で、軍隊に使用されるとともに、女学校の生徒が制服の下に履いていました。今でも大学の卒業式などでは、「袴姿にブーツ」という光景をよく見かけますが、その名残でしょうか。

また、膝の上まであるロングブーツの流行はここ50年位前の頃からで、ミニスカートと共に冬場に流行し始め、今に至っているのはご承知の通りです。

では、寒い時期に、コートを着て、ブーツを履いた時の立ち居振る舞いについてですが、ファッション面では申し分ない人でも、人前でそれらを、脱いだり履いたりスマートに振舞えない人も結構見かけます。

昔(戦前)の女学校は一部の人しか通えなかったわけですが、そこでは「良妻賢母」教育も行われており、厳格な礼儀・作法がカリキュラムに組まれ、特に「箸の扱い方」と「履き物に関する作法」には厳しかったようです。しかし今はその時代より比較にならない位、モノが豊かになり、ファッション感覚も高くなっていますが、残念ながらそれに伴うマナー教育は殆ど行われてないのが現状です。

特にブーツは、履いたり脱いだりするのに大変手間暇がかかるので、出来れば、相手に迷惑をかけないように、スマートに行いたいものです。ポイントがあります。

・先ずブーツを、履く時、脱ぐ時に、近くに人がいるか否かが大きなポイントになります。いた場合は、邪魔にならないように気配りするとともに、必要に応じて「お待たせいたします」「失礼いたします」等のお詫びの言葉をキチンと発して下さい。

・履いたり、脱いだりするのにある程度の体力を必要とします。バランスを崩しやすいので、この点に十分配慮して下さい。出来れば椅子に腰かければいいですが・・。

・品格が問われるのが、脱いだ後のブーツの置き方・置く場所です。
だらしない印象を与えないようにしたいですね。邪魔にならないようにするのは当然ですが、相手宅にお邪魔する時は、「下駄箱が有る位置」が下座になりますので、そちら側にスマートに置いて下さい。なお、下足係の人がおられるような店では、お任せしたらいいですが、その際「お願いします」「恐れ入ります」等のひと声を発して下さい。

ところで、今まで何回もお話ししましたが、個人宅や事業所等を訪れて、玄関で靴を脱ぐ時、前向きで脱ぎますか?後ろ向きで脱ぎますか?

先ず相手に対し、前向きで脱いで、上がり、後ろを向き、正座もしくは、き座(膝をつく状態)の状態で、姿勢を正し、靴を揃え、前述した下駄箱の有る下座の位置に揃えます。この時、背筋を伸ばし、左手を膝の上に置き、右手で靴を揃えたら美しい様になります。
相手に対し、前向きで上がるのは、相手にお尻を向けないためです。これが基本です。

夫婦の場合の対応は、基本的には、先ず主人が先です。
奥様は主人の脱いだ履き物を揃えてから、先ほどの要領で対応します。
ブーツの場合は、脱ぐのにひと手間かかりますので、先に一言お詫びの言葉を添えて、焦らず、速やかに対応して下さい。但し、改まった訪問の時や懐石料理等を食べに行く時には、長いブーツはお勧めできません。

コートでもブーツでも、お洒落に装い、それに素敵なマナーが伴えば最高ですね。


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