マナーうんちく話1≪箸は命の杖≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:和食テーブルマナー


今日、8月4日は「ハシ(箸)の日」です。
箸の持ち方及び食文化の見直しまで視野に入れて、
箸のことをもっとよく考えてみようということで
昭和50年に記念日に制定されました。


ところで「箸は命の杖」という言葉をご存知でしょうか?

日本人は世界一の長寿の国ですが、その一生は箸に始まり箸に終わるといわれております。

子供が誕生して100日たったら「箸始め」の儀式があります。その子供が一生食べ物に困らないようにと願った儀式です。

ちなみに結婚式の時に行われる「ライスシャワー」にも同じような意味が込められております。

子供のしつけも箸の持ち方から始める親もいます。

また私の専門領域のひとつである「和食の礼儀・作法」も箸に始まり箸に終わります。
すなわち和食の礼儀・作法の基本中の基本です。

加えて「箸使いを見ればその人の人柄がわかる」といわれ、相変わらず日本では、箸の持ち方・扱い方で、本人のみならずその親まで評価されるケースがあります。

両家初顔合わせや結納のときはなおさらですね。

そして亡くなった時には「枕飯」が供えられます。
これは故人があの世に行っても食べ物に困らないようにとの意味が込められております。

また火葬にした遺骨を骨つぼに納めるとき、遺族が箸と箸で渡して入れます。
これは、故人が三途の川を渡るときに「箸で橋渡し」するということです。


ほとんど毎日使用する箸。
その美しい箸の使い方は、
下の箸を固定して、上の箸を自由に動かし、食べ物を挟みます。

この優雅で美しい所作こそ、私たちの先祖が長い経験と知恵の結晶で編みだしたもので、今の技術先進国に基礎になっています。

そして日本人の生活・文化の基礎でもあります。

箸の日にちなみ今一度箸を再認識したいものです。

ということであと一回箸について触れてみたいと思います。

睡眠、水分補給などに注意してお過ごしください。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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