6÷2(1+2)=1?or 9?

井上博文

井上博文

テーマ:雑感

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

ただいま、英語の本を書いているのですが、ちょっと思い出すことがあって、久々に雑感的に書いています。
最近、私の出身地兵庫県の惨状を見ると、目を背けたくなっていた自分に気づきました。だから完全スルーをしていました。
故あって、吐き気を感じながら、いやいやながら、あの異様な知事を見てみると、そして、言っていることを聞いてみると、この式を思い出した次第です。

かなり前のことだと思うのですが、アメリカやイギリスの中学生の数学の本をみていたら、こんな問題が出ていました。

6÷2(1+2)=1?or 9?

ん?
どっち?これは俺の英語力不足か?
いやいや英語関係ないやん・・・
わからん・・・
で、ネットやらいろいろ調べてみたら、ものすごく多くの人が言及していて、そっちに驚きましたが、結局のところ、なんとわからないのだそうです。1派と9派に割れるそうです。つまりそもそもどちらが正しいとか、間違っているとかの議論にさえならないものだということです。
なんと計算機でさえも割れるのだとか。
なんとなんと1917年に論文まであるのだとか。
Lennes, N. J. “Discussions: Relating to the Order of Operations in Algebra.” The American Mathematical Monthly 24.2 (1917): 93-95.
(すみません。短いのですが、ちゃんと読んでません)
要は、こういった計算の場合、先に取り決めが重要であるということです。
取り決めとは(1+2)から計算して、2×3=6 6÷6=1
なのか、6÷2=3 3×3=9
なのかは、先に正解があるのではなく、定義や取り決めが先にあって手続きが決まり、それが理論的にせよ、慣習的にせよ、その時の結論が出るというものです。
数字の世界でもそうなのに、ましてや言葉の世界では、より明確な定義を先に決めておかねば議論は成り立ちません。

これを悪用するのが今の兵庫県知事です。
彼が、パワハラだとか、公選法違反だとか、公益通報者保護法違反なのかは、警察や検察次第ですし(今や彼自身が百条委員会に従わないことを示唆しています)、note記事で選挙の勝利の裏側の全てを曝露した社長さん次第であって(社長さんの身の安全を願います)、あとは彼が逃げ切れるか否かだけが論点です。私はそこはどうでもいいです。京都に害が及べば猛烈な抵抗を示しますが。

どうでも良くないのは、あのような非論理的答弁です。
私たちは面接対策を扱います。
REBTで人間関係の相談をよく受けます。
大学院に進んで研究をする人を作ります。

その観点で見ると、あの人物には、受け入れ難いという言葉では言い表せない拒絶反応があります。

この式で言うなら、記者や百条委員の面々が1に関する質問をすると、ひたすら9の方を答えます。では、ということで9に依った質問をすると1の方で答えます。
記者も委員もいい加減鬱陶しいので、どちらも聞くと、得意の「私としては・・・1」とか「いずれにしても(1でも9でも)」とか構文に逃げたり、「弁護士が解答する」とか言いながら逃げます。この構文がいかに小狡いものであるかは言うまでもありません。
弁護士にだって、この式の解答は出せないわけですから、無茶苦茶です。
記者も理解していて「私としては・・・」と言われると「あなたが法のどの点を見て、問題ないと見たかを教えてください」と聞かれても、「それも含めて(1も9も含めて)」と別の構文を使って「検討する」と言うか、あとは壊れたテープレコーダーになって、質問自体に答えない。
しかし、これは100年たっても結論が出ない話に最初から持っているわけです。

言うまでもなく、これは悪意がなければできない所業です。数字の世界は解き方に手続きがあるため、9の答えがでた人が、なんとなく1になることはまずあり得ません。逆も然りです。

私は、この仕事をしてきて、こんなに悪意的に9と1と無解答をまぜこぜに使い続けた人間を、他に悪夢の8年の人、1人しか知りません。こういった連中は、悪意をもって1派と9派に分断します。どちらが正しいわけでもないのに。先日の選挙が好例です。
小さい子ども、良い子は、絶対見てはいけませんし、マネをしてはいけません。こういった人が日本の教育を腐敗させ(またこういう連中は教育をよく語る)、果てはこの国を衰退に追い込むだと思います。

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Mybestpro Members

井上博文
専門家

井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

井上博文プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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