合格速報-臨床心理士指定大学院 鳴門教育大学大学院
京都コムニタス KCポータル
今年の合格体験記を紹介させていただきます。
創業20年を超えても、合格発表は緊張しますし、合格すると、とても安心しますし、合格体験記を書いてもらうと、良い通知表をもらったかのようにうれしくなります。
今回書いていただいた体験記は兵庫教育大に合格したこちらの方です。
高校の教員を退職し、「キャリアコンサルタント」として大学で勤務する傍ら、何となく不完全燃焼だな…というモヤモヤを抱えながら「京都コムニタス」の門を叩かせていただきました。当時の私は、「心理学に興味がある」「臨床心理士として現場の先生や生徒たちをサポートする側に回りたい」という曖昧な思いしかなく、正直、ここに来てどうなりたいのか、どのようなことを明らかにしたいのかも不明瞭な状態でした。
そのような中で塾長の井上先生とお話しし、いわば「公認心理師」としての先生のカウンセリングを受けることで、素直に「今までの私の『モヤモヤ』をまるごとお伝えしたい」と思えました。私自身、話すより書く方が圧倒的に自身の思考の解像度が高くなるので、恥ずかしながらも、ルーズリーフに手書きで自身の問題意識や影響を受けた書籍及びその内容を書き綴り、先生にお渡ししました。そこから、「REBT」の考え方を教えていただき、やっと、私が心理学を学びたいと考えた「動機」が明らかになりました。どうしても先に行動してしまいがちな性分ですが、京都コムニタス様の姿勢が、「合格」が目的ではなく、あくまで個人の足跡および「なりたい姿」を明確化し、入学したその先の人材育成を目指されていると当初から直感できたからこそ、全力でお力をお借りしようと決心できました。私の場合、「研究テーマ」や「志望動機」は後から形になってやってきましたが、それを引き出すための「問いかけ」に非常に助けられましたし、対人支援職を志す者として実りある学びになりました。
井上先生のお言葉の中で特に印象に残っているのは(授業でも面談でも仰っていましたが)、「人がベネフィット(価値・利益)で動くということは2500年前から変わっていない」「アクセルが感情で、ブレーキが命を守る『論理』」という内容です。「情動知能」という概念にも非常に影響を受けましたし、先生の「真の(?)」ご専門である仏教の「中道」の考え方もラショナルな生き方に寄与すると痛感しました。
先生との対話を通じ、改めて「自分の思いや考えをことばにし、そのまま受け止めてもらえること」や、「知らなかったこと知ること」が、人間の生の根幹だと心底感じました。先生の熱心な添削指導により、入塾した当初は微塵も予想していなかった研究テーマや研究計画書が完成しましたが、その過程は私にとって愉しく、人生の財産となるような時間となりました。それまでの人生の中でも何度か痛感してきましたが、「本番」は一瞬で「準備」がその全てを支えているなと再度確認できました。
また、心理学や英語の学習においても、個に応じた適切なご助言をいただけたので有難かったです。
入学後が新たな「本番」と「準備」の繰り返しになると思いますので、現状に甘んずることなく、研鑽していきたいと思います。本当に有難うございました。