見ると見える
心理系大学院受験勉強において、なんだかんだ言っても英語はとても重要な科目です。英語が問われない学校を探す方が難しいくらいです。英語の勉強方法については、無数に情報があって、どれが正しいかを判別するのが難しいでしょう。要は自分に合った方法が良いということになるのですが、それを探すのも難しい状況です。
それだけ英語は難しい種目でもあります。中間期末のように「訳を覚える」と点数になるという種目とは大きく異なります。またかつてのセンター試験のようにマークシートの選択肢の中に「必ず回答がある」という種目とも違います。多くの人は、実は経験したことがない競技種目ということになります。陸上で幅跳びの選手が1500メートルに出るくらい(わかりにくいですが)違います。練習方法はもとより、履く靴も違えば、習うコーチも代わります。多分適性も違います。何でもできる人は男子なら十種競技というカテゴリーもありますが、それも私たちが手がける受験ではあまり必要ありません。
この場合、同じ陸上競技という枠にいても、新しい競技を始めるイメージを持つ必要があるのは誰にでもわかることです。しかし、なぜか受験の場合、この点が理解されていないケースが多くあります。つまり明らかに間違った練習方法をしてしまうケースが多いのです。例えば、いくらたくさん長文を読んだとしても、「バック読み」をしていては、まず時間内に間に合いませんし、文法をしらなければ文脈を取ることはできません。
また多くの人は絶対と言ってもいいくらい「単語」と言いますが、単語とは正確には品詞を指します。例えば日本語で単語というのは10種の品詞を指すのです。ところが、英語になると、急に「単語とは一つの単語の最も有名な日本語訳の記憶」にすり替わっているのです。私はこれは教育の問題だと思っていますが、それにしても品詞の知識があまりにも欠落している人が多いのには少し驚きます。小中学生に英語を教えるときに、そこから入ると、楽しさを覚えないという意見があることは承知していますし、ある程度同意します。だとして、ではいつから正確な品詞の知識を習得するのかというと、この国にはあまり明確な基準がないように思います。
最も基本的な知識として、形容詞は名詞を修飾しますし、副詞は動詞と形容詞と副詞を修飾します。このあたりがうまく習得できていないと、例えば比較級でbetterが出てきたときに、「これはgood(形容詞)ですか、それともwellですか(副詞)?」と聞くと、何を質問されているのかがわからないというケースがあります。これはまずいです。おそらく日本では、英語の先生が質問するのはbetterなら、「より良い」みたいな滅多にはまらない「日本語」を教えていると推定されます。だからそういった人はmoreを見ると「より」で終わってしまうのです。原級がmanyかmuch(副詞)かを考えるという選択肢が育っていないというケースが多いのです。過去問も心理単語も心理英語も結構ですが、まずはこのあたりが身についているかどうかのチェックが先になります。
また、例えばherと出たら、三人称単数代名詞sheの所有格か目的格と瞬時に出て、その上でこれは所有格(あるいは目的格)と瞬時に出てくる身体が出来ているかどうかなどなど、まずチェックしないといけないポイントが実はたくさんあるのです。
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