公認心理師試験 事例問題対策③
第3回公認心理師試験問題を少し。
今年は少し難易度が上がったという声が多いようです。
(多分しばらくは毎年そう言われるように思います。)
問1要支援者と公認心理師の関係について、適切なものを1つ選べ。
①心理療法の面接時間は、要支援者のニーズに合わせてその都度変えるのが良い。
②投薬が必要となり、精神科に紹介したケースも、必要であれば心理的支援を継続する。
③知らない人に対して気後れして話ができないという友人の母親のカウンセリングを引き受ける。
④大学附属の心理相談室で新規ケースのインテーク面接を行う場合、受理するかどうかは自分一人で決める。
⑤学校内で自殺者が出た場合の緊急介入時には、事実を伝えるのは亡くなった生徒と親しかった少数のみに限定するのが原則である。
これは比較的簡単だったかと思います。①③④は明確に違うと言えます。②が正解かと思います。「必要であれば」がポイントですね。これで心理的支援をしないとなると必要なのにしないとなってしまいます。
問2統合失調症の症状が悪化したクライエントの公認心理師の介入について、適切なものを1つ選べ。
①症状増悪時は、心理的支援を行わない。
②幻聴に対して、幻覚であることを自覚させる。
③緊張病性昏迷では、身体管理が必要となる可能性があることを家族に伝える。
④作為体験によるリストカットは、ためらい傷程度であれば特に緊急性はない。
⑤服薬を拒否するクライエントに対して、薬は無理に服薬しなくてよいと伝える。
これはいきなり難問です。④⑤はなさそうです。④はあってはならないことです。⑤は医師でない人が勝手なことを言うのは論外です。①も「行わない」と言い切るのに違和感があります。②自覚させると言いますが、自覚してくれるかどうかもわかりませんし、させてどうなる、という疑問が残ります。③が妥当のようですが、緊張病性昏迷をしっていないと解けない問題です。
問3自殺予防や自殺のリスク評価について、正しいものを1つ選べ。
①文化的・宗教的な信条は、自殺のリスクに関連しない。
②自殺念慮に具体的な計画があると、自殺のリスクが高い。
③家族や身近な人に自殺者がいても、自殺のリスクが高いとは言えない。
④自殺予防のための情報提供などの普及啓発は、自殺の二次予防として重要である。
⑤自殺手段や自殺が生じた場所について繰り返し詳しく報道することは、自殺予防になる。
①のような「関連しない」という言い方は、絶対ではないですが、いったん選外にしてもいいと私は考えています。その意味では③も似ています。⑤は論外です。②か④ですが、ポイントは二次予防ですが、啓発は基本的には一次予防です。②が妥当と見ます。
問4ある医療機関で入院患者が自殺し、3日後に同じ病棟の患者が続けて自殺した。この病棟における自殺のポストベンションについて、最も適切なものを1つ選べ。
①第一発見者のケアを優先する。
②患者の担当以外の病棟スタッフは対象にならない。
③自殺の原因を特定し、病棟の問題を解決することが目的である。
④入院患者と医療スタッフが当該自殺に関する率直な感情を表現する機会を設ける。
⑤守秘義務のため、亡くなった患者と親しかった他の患者には自殺について伝えない。
これも難問です。今年は最初から自殺関連問題がたくさん出ました。今年の世相を象徴しているのでしょうか。①②③⑤は消去法で消えそうです。④が正しいと断言するのは難しいですが、こちらが参考になります。
問5遊戯療法と最も関係が深い人物として、正しいものを1つ選べ。
①A. Ellis
②A. Freud
③A. Beck
④H. A. Murray
⑤J. B. Watson
主任に、「エリスやフロイトやベックのはずないよな」、と言うと、「フロイトですよ」「・・・」「アンナ・フロイト」「・・Aとかやめて欲しいわ」「そんなこと言われても・・ちゃんと見ましょうよ」
不毛な会話ですが、②です。こういう並べ方もやめて欲しいです。
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