新型コロナがもたらした社会の変化

井上博文

井上博文

テーマ:雑感

別に私が書くようなことでもないのですが、各方面からよくこの種の質問をうけますので、私なりに思うことを少し。
新型コロナがもたらした変化を局所的に見た場合、NUMBERのこの記事が指摘することが典型的だと思いますが、今までどこかおかしいことはわかっているけれど、なかなか変えることが難しかったことが、コロナ禍を契機として一気に変わってしまったことが浮かび上がってきました。高校野球はその典型例ということです。高校野球に限らず、いわゆる「習慣、慣例、恒例、ルーティン」がまったく機能しなくなったことにまず注目すべきでしょう。私たちが慣れてしまっているものが、ある日突然使えなくなることは、時々ありますが、こんなに一気呵成に来てしまったことは、私の記憶にはありません。ここからは適応力や対応力が問われる時代です。

京都コムニタスはいつも言っていることですがカリキュラムを作りません。塾の運営の都合に生徒をはめ込むことになるからです。しかし、カリキュラムを作らない利点は、ここに来てさらに増したと思います。当塾の特長である柔軟な対応がよりできるようになっていると思います。特にオンラインと通常授業と両方に対応できますし、併せて動画収録したものを塾内のLMSを通じて塾生に配信ができたりするということで、塾全体のスキルが高まったと思います。
私たちとしては、スタッフが一丸となって、コロナ禍を利用してスキルアップを図りました。

記事の甲子園を目指す高校野球の選手たちも能力が高くなっている選手が多いそうです。甲子園を目指すチームの場合、どうしてもいつも全力で戦えるわけではありません。長期戦を想定して、エースを温存したり、逆に連投させたりして、大いに選手を消耗させます。これが日本の文化になっている面もありますが、ここ数年、夏の甲子園の大会は虐待だという海外メディアもあり、いろいろ見直しが迫られている面もありました。今年をきっかけに大幅に変革の方向に舵が切られるでしょう。しかし、同時にそれは高校野球の問題にとどまりません。高校野球はむしろ特殊で、通常のインターハイも中止になりました。それに伴い、アマチュアスポーツのあり方も変わることが予想されますし、もちろん大学スポーツにも影響があるでしょう。大学入試にも影響が出てくるでしょう。そうなると大学の広告や宣伝活動にも少なからず影響が生じるでしょう。この連鎖をどのように見るか、それにどう適応するか、できるなら、それを追い風にできるか、このあたりがこれからの社会で生きていく術の獲得につながると思われます。
塾や予備校のあり方にもかなりの影響が出ています。各企業も出勤のあり方が見直されつつあります。大学自体もまだ混乱が続く見込みですが、いずれにしても、今まで当たり前の習慣、慣例、恒例、ルーティンのほとんどがひっくり返ってしまったことは間違いありません。この古いモデルに戻ることはもうありません。withコロナは、当初は誤用でしたが、ここからは本当に少なくとも「日本社会with コロナ」になります。コロナが離れなくなった社会でどう生きるかが課題でしたが、そのフェーズも変わりつつあり、どのようにすると、習慣、慣例、恒例、ルーティンをひっくり返せるか、あるいは新しい習慣、慣例、恒例、ルーティンを作れるかが問われる段階に来ました。
甲子園は、選手のブランド価値を高めるという面を持ちます。しかし、この価値を高める性能も変わってくると考えられます。つまり価値基準も変わってくる段階に入っています。

私個人の印象では、会社の価値も変わってきました。満員電車通勤がもっともコロナ拡大に寄与していると思われます。変な政治家には期待せず、自分たちで、「習慣、慣例、恒例、ルーティンwithコロナ」のモデルを作らないといけない段階に入ったと見るべきです。恐れず、満員電車に乗らず、実は高校野球さながら、古いモデルから抜け出した方が、効率よく高い成果があげあれるということを知っておきましょう。


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井上博文
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井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

井上博文プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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