想定外が起こった時にわかる強さ
私はオンライン授業は、やりようによっては素晴らしいものになる可能性を持っていると思っています。
こちら
今年の前期はほとんどの大学でオンライン授業が採用されていると思います。今のところ、日本の大学でほとんどがこのオンライン授業を実施する予定のようです。そのため、すでにシステムが整っているという前提に立脚することができると思います。これは、東日本大震災の際に一般化したシステムですので、10年近くたって、日本全国でこれを使う日が来てしまったということです。どうも日本では緊急性の高いシステムのようです。そのため、まずは教員側が理解を深めて、今までのやり方を変えていく必要があります。すべてはここからがスタートになります。
とはいえ、やはり弱点もたくさんあります。私はこのシステムは海外ではもっと一般化していると思い込んでいましたが、必ずしもそうではないようです。
この記事によれば、フランスでもうまくは行っていないようです。だいたい、政治が教育に口を出すとろくなことがありませんが、フランスも政治の見通しの甘さが現場を直撃したようです。
近年では、大人の常識はマルチデバイスを複数持つことは珍しくなくなってきました。アップル製品は互換性が強いので、好む好まざるに関わらず、携帯とパッドとPCが一括管理できます。私自身も一通り持っています。ただし、この「常識」を学生や子どもに適用するのは、明らかに間違っています。今は、多くの国では、外出を控えて、仕事をしている人でも可能な人は、自宅でテレワークをしているようです。そうなると、家庭内全員がテレワークをするとなると、かなりの数のマルチデバイスが必要になります。一家に一台では到底足りないのです。政治がちぐはぐだと、こんな基本的なことに気づかない上、自分たちのちぐはぐさを棚に上げて、「協力」を「要請」するという悪手をうつことでさらに傷口を広げ、本来大きな可能性を持つオンライン講義自体に拒絶反応を示す人が増えてきてしまいます。
弱点は他にもたくさんあります。
オンラインにすると、より均等さが求められます。というより、基準が曖昧なこともあって、あまり放置しておくと、教員によってあまりにも方法が異なってしまい、同じ名前の講義とは思えないくらいの違いが出てしまう可能性が高くなります。いずれは何らかの基準があった方がいいと思うのですが、あまり早くそれをやると、逆に自由度が少なくなり、教員の必要性が否定されかねませんので、バランスが難しいところです。
次に、コミュニケーションの量です。これも各教員に任されることになりますが、大学くらい規模が大きいと、すべての学生とコミュニケーションを取るのが難しくなる一方で、学生に孤独を感じさせてしまうのも違うと思います。今のところLMSではそこまでカバーすることは想定されていませんが、オンライン講義が「代用」でははなく、一つのツールとして成立していくには、このコミュニケーションの問題をクリアすることが必要になってくると考えられます。
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