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井上博文

大学院・大学編入受験のプロ

井上博文(いのうえひろふみ) / 塾講師

株式会社コムニタス

コラム

出来事は情報化のあとの解釈次第で決まる

2017年3月5日

テーマ:勉強方法

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

世に様々な出来事があり、時には幸せを感じること、ラッキーを感じること、理解不能なこと、理不尽なことなど、実に多様です。大切なことは、この出来事は後から変わらないということ、事前に対策できることと、できないことがあるということを受容することです。その上でどの人であっても、その出来事について、ネーミングをしたり、過去の経験と照合したり、他人から聞いたりなど、様々なひな形にはめて理解しようとします。また理解するだけではなく、対処方法を考えたり、処理方法も併せて考えることができます。この時大切なことは、正確な情報化と適切な解釈です。適切というのはどちらかというと、自分に利益性の高い解釈と言った方が正確です。この尺度は無数にあって、一概に言うことはできませんが、この解釈の積み重ねが人生といっても過言ではありません。例えば、受験で不合格になったとします。しかし、それで打ちひしがれる人もいれば、その不合格がいい薬になったと言う人ももちろんいます。あの不合格があったからこそ、今の自分がいるととらえる人もいれば、中学受験に失敗して、そのリベンジ精神で今までやってきたという人もいます。不登校とされる人と私はたくさん関わってきましたが、学校に「行けなかった」という人もいれば「(あえて)行かなかった」という人もいます。宝くじが1000円当たって、幸せすぎて、運を使い果たしたらどうしようという人もいます。一方、1億(!)当たった人を知っていますが、この人は、増えたのは、銀行通帳と(新しい)知り合いと防犯カメラだと言い切ります。
私は、仏教を下地にものを考えますから、世は常に諸行無常であり、物事は空です。世の中の現実は良く言えば変幻自在、悪く言えば不安定です。大切なことは、コインの裏と表のような自分、すなわち、幸せか不幸せしかなく、幸せでなかったら、不幸せになる、こんな自分を作ってしまわないことです。これらはすべて自分が自分で自分を自分のために作ります。他人はその創作に関与しません(できません)。

だから、自分のストーリーは自分で作りますし、自分で変えられますし、自分で調節できます。例えば、事故にあって大けがをしたとします。(・・・誰のことかわかっている人は笑わないように)
事故にあった自分を世界で一番不幸な人間と描くか、あるいは「死なずにすんでラッキー」と思うか、「ケガの程度もこのくらいですんでラッキー」と思うかは自分の描いたドラマ次第です。大切なのは、全部描いておくことです。不幸な自分もラッキーな自分も、どちらも事実です。事実であるなら、全部描いておくことが重要なのです。バイクに乗っていて事故をしたなら(知っている人笑わないように)、バイクの不調が起きた不運もあります。あるいは、それ見たことか、と言われることもあります。あるいは、何かが衰えてきていて、反応が鈍ったとも取れます(知っている人笑わないように)。これは反省材料です。これは「事故にあった」という出来事だけでは解釈できることではありません。「バイク事故」という出来事を分析して、なぜ起こったか、どういう状況であったか、最悪どんなことが予測されたか、これからどうするか、今どんなことをしないといけないか。このようなことは事故後に起こる解釈です。このときに周囲の意見を聞くことも大切です。大切なことは、多面的に、不幸か幸せかだけ考えるのではなく、いかんともし難かった自分、注意はしていた自分も描いておくことも重要です。
ただし、全てにおいてまず大切なことは事実です。それに基づいて、多面的に自分を描いておく。それによって、そもそもあった出来事がどんな意味があったかがあとから明確になってきます。これが結論です。


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