公認心理師試験 事例問題対策⑦

井上博文

井上博文

テーマ:公認心理師試験対策

北海道試験問75 
45歳の女性。もともと緊張しやすい性格である。5年前、現在の会社に転職した頃に頭痛が続いたことがあったが、鎮痛薬を飲んでいるうちに消失した。3か月前に他部署から異動してきた部下の女性の仕事ぶりに対して不満を感じるが我慢をしていた。頭を絞めつける頭痛が毎日のように3~4時間続くようになった。鎮痛薬を頓用したが軽減しなかった。心療内科を受診後、公認心理師に紹介された。公認心理師が行う提案として、適切なものを2つ選べ。

これが話題になった2問正答問題です。一つはわかるけど、あと一つが・・という声をたくさん聞きました。その通りだと思います。実際に一つの正答率が高く、もう一つが下がるということは結構ありました。この問題は両方とも高かった問題です。
まずはキーワードからですが、緊張しやすい性格、5年前から頭痛が続く。3ヶ月前、部下の仕事ぶりに不満が生じたが我慢した。頭痛が頻発する。鎮痛薬が効かない。心療内科を受診。公認心理師に紹介された。比較的情報が少なく、特に「ということは」という解釈もあまり必要のない問題です。こういった問題は簡単と言えます。公認心理師の行う提案として2つ適切なものを選ぶ問題になります。

➀ 部下の女性と接する機会を減らす。
② 鎮痛薬の定期的な服薬によって痛みを減らす。
③ 漸進的筋弛緩法によって心身の緊張を和らげる。
④ 頭痛日誌によって状況と頭痛の強さの関連を理解する。
⑤ 不満を言わないで済むように部下の女性の気持ちを理解する。

ポイントは頭痛と言って良いでしょう。①と⑤は無理なのかもしれませんし、できるなら苦労しません。②はすでに効いていないわけです。医師から処方されているならその指示を受ける必要がありますが、公認心理師がとやかく言う必要がどの程度がるかは疑問です。
③これは頭痛の人に用いられるようです。④は日本頭痛学会でも言われているものです。
したがって③④になります。詳細知識がなくても消去法でも解けそうな問題です。


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井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

井上博文プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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