理不尽な面接質問事例-臨床心理士指定大学院
面接の基本中の基本はカミングアウトの禁止ですが、その次の基本は、相手の質問意図を読み取ることです。仮に、二人の人が、一言一句全く同じことを言ったとして、一人の人は、絶賛されたとしても、もう一人の人は相手を怒らせてしまう、ということは十分にあり得ることです。それだけ、面接は、表面上の言葉よりも、その中身と文脈が大切ということになります。面接における文脈は、相手の聞きたいことで構成されます。決して自分で構成するわけではないということを認識しておかねばなりません。
例えば「学生時代に何に打ち込んだかをお話しください」という質問がよくあります。このような質問は、決まった回答があって、それでもって「正解」となるわけではありません。例えば、「アルバイト」とだけ言われて、それが高評価になると考える人は少ないと思います。漠然と「ボランティア」も違います。となると、重要なのは、「何に」という疑問詞よりも、「打ち込んだ」という部分です。何をもって打ち込んだとするか、打ち込んだという言葉をどう理解するか、そのあたりが問われます。大雑把に言えば、学生時代にできるようになったことを問われていますので、アルバイトであったとしても、そこで何が身に付いたかを言えると、相手のニーズに合っていれば使えるということになります。
ニーズとして重要なことは、「具体的な目標を設定し、それを実現するために具体的にどんな行動をとってきたのか」ということを知りたいということです。単に打ち込んだと言っても、好きだから打ち込んだという内容だけでは、説得力に欠けます。
他にも、「1人で打ち込んだのか、集団で打ち込んだのか」は重要ポイントです。どちらが良いということではありませんが、自分の認識として、自分がどのような形態なら成果をあげられるかを知っているかどうかが重要です。もちろん、「集団が苦手」と言ってしまってはカミングアウトです。
研究者は、基本的に研究は一人でするものと考えています。近年少しずつ考え方が変わっており、連名の論文が増えましたが、やはり、主筆者が評価されます。その意味では、研究のために、一人でどれだけの調査をしたか、そのために、どこに、どれだけ足を運んだかは重要ポイントです。
就職活動では、打ち込んだ内容やレベルが問われることもあるようですが、基本的に、私たちが手掛ける受験では、あまりそのあたりは問われていません。入ってから研究ができるか、あるいは、目指す資格のための実習に向いているかどうかが見たいと考えています。
まずは相手方のニーズを相手方の文脈から読み取りましょう。
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