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仏教には「無財の七施」という言葉があります。
『仏教心理学キーワード事典』(春秋社)によれば、
大乗仏教では、菩薩行の実践として社会に還元する
布施(ダーナ)を大事にします。菩薩行として、布施をコンプリートすることを
布施波羅蜜と言います。布施は檀那とも音写され、檀那波羅蜜、略して壇蜜。
まぁ、それはいいとして、その布施行の中にも財施(財を与えること)、
法施(ひとの世の生き方を教えること)、そして無畏施
(怖がらなくてもよいと安心感を与えること)とあり、
さらに『雑宝蔵経』という経典の中にいわゆる「 無財の七施」とよばれる
「七種施の因縁」という記述があります。
「 佛説有七種施。不損財物。獲大果報」という文言から始まります。
要するに財物を損なわずとも布施ができて、大きな果報があるということです。
文字通り、財に損はありませんので、誰にでもできるはずです。
でも難しいものです。その七つとは
①眼施:やさしいまなざし
②和顔施:笑顔
③言辞施:やさしいことば
④身施:労力の提供
⑤心施:気配り
⑥床座施:席を譲る
⑦房舎施:宿の提供
四国に行くと、お遍路さん文化が定着しており、このような
考え方が自然にあるような感じがします。
私たち現代人が学ぶところはたくさんあります。
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