難問

井上博文

井上博文

テーマ:雑感

雑談に近いのですが、大学院入試に携わる者として、
避けてはならないトピックとして、こういった問題があります。
これは大学非常勤講師の生死がかかった問題ですので、
非常に重要ではあるのですが、現時点で打つ手があるのか、
どこに問題があるのか、誰に責任があるのか、すべて不明です。
あえて言えば文科省でしょうが、どういった手を打てば、
非常勤講師たちが救われるのかは見えていません。

おそらく論点が多すぎるのです。最大の問題はこれです。

    就業規程強行制定の背景には、13年4月1日に施行された改正労働契約法がある。
    有期雇用労働者の雇用期間が通算5年に達した場合、その労働者は期限の定めのない
    無期雇用への転換を申し込める権利を得た。無期雇用に変えても賃金その他の労働条件は
    従前のままでいいのだが、多くの大学で、その期限が来る前に雇い止めにしようという動きが
    強まり、早大も同じだった。

この愚かな法律のせいで、多くの人が苦しむ結果になったのです。
ただでさえ、解決しないといけない問題が多かったのにも関わらず、
これが水をさした格好です。
しかし、大学からすれば、非常勤は他人ですから、非常勤の面倒を
みないといけない理屈はありません。無数にいる非常勤を常勤にしたら
大学が倒産します。じゃあどうするのか?
今のところ誰も打開策はありません。非常勤の人々は、皆で結集して
どうすることが良いのか、アイディアを出し合うことが一番望ましいと思います。
誰か、仮想敵を定めて、闘争をしても、敵からして、国か大学当局か専任教員か
まったくわかりません。また専任の教員も元非常勤が大半ですから、
非常勤の苦しみは知っている人です。また、人間関係も崩したくはない人も
たくさんいると思います。これも問題を難しくする要因の一つです。

私の考えは、非常勤や無職博士が優秀な人材であるとするならば、その力を
うまく結集して、一つ何かを作り上げることから始めるべきと考えています。
研究機関でも教育機関でも、小規模で質の良い物をたくさん作るところから
始めて、その補助金を大学や文科省などから、勝ち取る術を考えるのが
より生産的です。やろうと思えば、沈着した大学よりも、質の高いものを
作ることは可能だと思います。数万人もの優秀な人材がいるのなら、
その生産力はすばらしいものがあるはずです。そういったエネルギーが
出てくることを期待しています。そろそろ発想の転換をする時期です。


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井上博文
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井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

井上博文プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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