前をむく

井上博文

井上博文

テーマ:雑感

東日本大震災から2年がたちました。
今もなお多くの行方不明者がおり、
放射能問題も何も進展せず、被災者の方々に
とって何も終わっていない状況だと思います。

阪神大震災の時は放射能問題はありませんでしたので
この余分な負担ほど腹立たしい問題はないと思います。
風評被害もあり、これほど迷惑な原発にまだ頼ろうと
する愚かな政治家もいます。
二言目には「経済」と言い、小手先の円安や株高に
喜んだふりをする必死のパフォーマンスに頼らないと
いけないところが情けないところですが、経済は
結局のところ人間の心理が担っています。

仏教の兄弟宗教にジャイナ教があります。一般に
不殺生宗教だということで知られていますが、
実は超がつく金持ち宗教として現存しています。
かつてマックスウエイバーは、0.5パーセントの
ジャイナ教徒がインドの50パーセントの富を握ると
言ったことがありますし、現在でもインドの0.4パーセント
程度のジャイナ教徒が25パーセントの税金を納めている
という統計もあります。
ジャイナ教徒については、いずれ機会があれば述べたいと
思いますが、経済は上っ面のパフォーマンスや
スローガンだけでどうにかなるものではありません。
個々人が心理的な不安を抱えていたり、信用ができない
状態であるならば、経済活動は控えるものです。

ジャイナ教徒は厳しい戒律の中で生きています。
その厳しさが人々の信用を得る根拠になっていると言えます。
我々はジャイナ教など宗教に学ぶこともたくさんあります。

震災で被害を受けたり、様々な傷を受けた人が
前をむくことは容易ではありません。それでもこの世界で
生きなければなりません。国は札束で顔をはたくような
ことをせずに、被災者が信用できるものを提供しなければ
なりません。報道を見ても、出てくるのは、2年たっても
何も変わらない光景ばかりであり、不安、怒り、不信ばかりが
増幅しているようにしか見えません。時がたてば忘れられるものも
ありますが、時が来ることで取り返しがつかなくなることも
たくさんあります。札束だけ刷って増やしても、人々を
突き動かすエネルギーにはなりません。「信」なきところで
前をむくことはできません。

真剣に皆が前を向けるようにすることを考える時期です。


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井上博文
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井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

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