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海江田博士

有効な経営革新支援でより強い経営を目指すプロ

海江田博士(かいえだひろし) / 税理士

税理士法人アリエス

コラム

誰もやっていないからやるんでしょ!!―『差別化』への一番の近道は「情報発信(アウトプット)」―

2022年10月4日

テーマ:「情報発信(アウトプット)」戦略について

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: ビジネスモデル経営戦略マーケティング手法

ある経営者との会話

先日、ある経営者とお話していたときのことです。その社長は、「情報発信(アウトプット)」の重要性は理解しているものの、実際の行動は、私から見ればまだまだ手をこまねいているようでした。
「見た目」が非常に重要なこの会社の商材が、SNSなどによる「情報発信(アウトプット)」が極めて効果的であることは、私も社長も以前からわかっていました。にもかかわらず、一向に行動に移さない社長に対して私が尋ねます。

「何故、(「情報発信(アウトプット)」が効果的と)わかっているのにガンガン行動に移さないのですか?」
と詰め寄る私に対して
「やろうと思って、途中までやりかけるのですが、そんなこと同業者の誰もやっていないので、こんなことやってていていいのか?と、つい不安に思ってしまって・・・」
・・・私は絶句します。が、気を取り直して言いました。

私 :「誰もやっていないからやるんじゃないですか。みんながやっているのと同じことをやっても意味がないでしょう?」
社長:「はあ・・それでいいのでしょうか。」
私 :「いいも何も・・・だって、他の経営者はやっていないのでしょう?」
社長:「はい。やっている人はまだいません。」
私: 「だったら、どんどん「情報発信(アウトプット)」をやるだけで商売の『差別化』になるじゃないですか。」
社長:「え、そうですか?それだけで『差別化』になりますか?そんなもんですか?」
今まで散々そのことは言ってきたつもりでしたが、まだ本当の、本質的なところではピンと来ていなかったのです。私も、その社長の事業に対する目の付け所は悪くないし、一生懸命働いてもいるようなのに、何故業績が上がらないのか不思議に思っていました。


内側を向いてちゃダメ!

この日、改めて話してみてその原因がわかりました。自分のやるべき路線に対して彼の確信が中途半端だったのです。
社長が考えていたのは、それまでの業界内のやり方とはかなり異なる路線でした。当然それは、その業界ではあまり他者がやったことがない方法なので、少し強めのインフォメーションを流さなければ世間の人は知る由もありません。
そのことはわかっていましたから、SNSなどを通じていろいろと「情報発信(アウトプット)」をするようにとお勧めしていました。そうやって、まず外に向かって「情報発信(アウトプット)」をしてみなければマーケットの反応を掴むことができません。
ところが、それを実行に移す肝心のタイミングで、どういうわけか彼は迷ってしまい、外のマーケットではなく業界の内側を向いてしまったのです。当然内側に目を移せば、そんなことは誰もやっていないので孤立無援に見えてしまいます。
思いついた新しい発想はよかったのに、そのインフォメーションについては新しいやり方に取り組むことに腰が引けてしまった、という何とも中途半端な状態に自分を置いてしまったのです。そのために、やっていることがチグハグで結果に繋がらないでいたのでした。


ワンパッケージへまとめることの大切さ

彼は『差別化』が必要なことはわかっていました。彼に限らず、その業界全体の状況が思わしくなかったからです。
これまでの、業界的なやり方では埒が明かない、と気付いたので、新しい発想でビジネスを立て直そうとしていたのでした。ところが、その新しい発想を伝える方法についても新しい発想で臨まなくてはならない、というところにまで思いが至らなかったのです。
今の世の中、新しいビジネスを発想することと、そのインフォメーションに関して新しいやり方とを組み合わせることはワンパッケージで考える必要があります。ニュービジネスは、着想の段階からから、そのインフォメーションまでが、きれいにパッケージ化されていなければ意味がありません。
何故ならば、そうしなければうまくマーケットに伝わらないために、最終的にビジネスとしての体を成さないからです。これは、昔から変わらない大原則ですが、その「伝える方法」が、特に近年大変化してきたのです。


グダグダ悩んでんじゃないっ!

とりわけ、「情報発信(アウトプット)」に関する意識や取り組みが弱い業界や地域においては、「情報発信(アウトプット)」することそのものがいきなり『差別化』になります。これを「当たり前」と思っている人には、大したことには感じられないかも知れませんが、慣れていない人にとってはかなり億劫なことに思えるからです。
上記の「取り組みが弱い業界や地域」というのは、特に地方において顕著です。そこでは、どうやら多くの経営者が継続的で有効な「情報発信(アウトプット)」を「億劫」と感じているようなので、ここで少し頑張れば自然に『差別化』となるのです。
そのことに気付いていなかった冒頭の経営者には、とにかくグダグダと悩まないで「情報発信(アウトプット)」を続けること、下手に業界の方など振りむかないこと、などを約束してもらいました。「情報発信(アウトプット)」の効果が実を結ぶまでには、少し時間がかかります。結果はすぐにはでないかも知れませんが、迷わずに進んで行ってもらいたいものです。





PS
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
上記の通り、いささかユニークな税理士です。
この業界人特有の硬さはみじんもありません。
私と話すと面白い、という方がたくさんいらっしゃいます。
どうぞ、お気軽にお問い合わせください。
電話でも、メールでも、ズームでも対応いたします。
是非一度お話の機会を・・・・・

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