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老境、意地を通せば窮屈だ!―疎まれもせず、重宝がられもせず、がちょうどいい?―(後編)

海江田博士

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テーマ:人生を考える

今日の目次
わざわざどなられに行く人がいるでしょうか
だったら会わなきゃいいじゃん
意地を貫くということは・・
そんなプライドなんて!
「やや反省」くらいでは済まない?
あなたが変わらなければ
いつもマイペース、じいじって変な人


わざわざどなられに行く人がいるでしょうか

さて、このちょっと頑固そうな70代男性相談者に対する回答は、かなり明快なものでした。
それは次のように始まります。
―理屈で人間の気持ちや態度を変えることはできませんよね。そして、あなたが息子さん夫婦やそのご家族を非常識とし非難している限り、息子さんの方から会いに来ることはないでしょうし、近くに来たら寄ってくださいとも言われません。
それを口に出さなくても同じです。わざわざどなられに行きたいと思う人がいるでしょうか。―
この手の回答としては、かなり突き放した言い方のような気がしました。私が、これまで見てきた回答の中でもちょっと珍しいと思ったのです。
今回の回答者も、この相談者の身勝手さをある程度読み切っているな、と思いました。そう。私ならずとも、誰が見てもこの相談者の方に何かしらの問題があることは、1回読めば一目瞭然、明快に分かることです。

だったら会わなきゃいいじゃん

以前からこの手の相談に対して、私の中には、或る「不思議な疑問」がありました。何故だろう?と考えてもよくわからないのです。
それは、思いっきり文句を言いたい、気に入らないと罵っている相手であるにもかかわらず、「会いたい、会わなければ。」と、言っている点であります。そんなに気に入らないところが満載の相手だったら会わなければいいじゃないか、というのが私の見解なのです。
にもかかわらず、顔を見せない、どうぞお寄りくださいの挨拶もない、といった文句が多いのもこの手の相談の特徴です。
これって、どこか上から目線の傲慢さが抜けていないようで、こういう発言をする人に対しては、いつも「この人、わかってないなあ。」と思わざるを得ません。そんなんだから相手からも敬遠されるのだ、といった自分の置かれている状況を理解していないようなのです。

意地を貫くということは・・

回答者の鋭い指摘はさらに続きます。
私が先述した
―どうしても会うとなれば、それなりの軋轢は自分も息子たちも覚悟しなければならない。しかし、やや残念な気持ちを引きずりながらも、放っておけば残り少ない人生、穏やかに過ごせるのだ。―
という指摘に関しては、この回答者も同様の感想を持っていたようです。
その点について、次のように書かれていました。
―あなたの方が態度を改めない限り、お孫さんと会うのは諦めるしかないです。その代わり、あなたは「自分は絶対に正しい、息子は間違っている」というプライドを保ったまま、一生を終えることができます。―
なんと、皮肉のこもった、しかし、的を射た指摘でしょうか。この強面(こわもて)の相談者を、直球で批判しながら、そのややゆがんだプライドのあり方を軽くいなしているように見えます。
「プライドは保てますよ。」と言いながら、「それは死ぬまで引きずるということを意味しているのですよ。」とい指摘には、結構重いものがあります。意地を貫くということはこういうことなのでしょう。

そんなプライドなんて!

しかし、よく考えてみればここで使われている「プライド」という言葉は、崇高なものでも何でもありません。この相談者は後生大事にしているのかも知れないのですが、傍から見れば、実につまらない自分のエゴのためにこだわっているようにしか思えないのではないでしょうか。
この狭量さは、さらに年を重ねれば、もっと自分を苦しめることになると思われます。私だったら、こんなプライドなどいとも簡単にかなぐり捨てるでしょうが、(そもそもそんなプライドなどありませんけれど)この相談者の場合、それは難しそうです。
ここで、改めて今回のポイントは何だったんだろうと考えてみました。
いろいろな意見はあるでしょうが、私は「自分を変えられないことの難しさ」ではないかと思っています。ただ、文面を見ていると、この相談者はそのことに気が付いていないように見えます。
この相談者にとって「困ったこと」というのは、孫が生まれたにもかかわらず、6年も会えないでいる、という異常さではないでしょうか。世間的な風景でいえば、5,6歳くらいに育った孫というのは、目に入れても痛くないくらいの可愛い存在です。
例え、孫の親である子供との関係が少々ギクシャクしていても、生まれて以来一度も会えないというのは、普通はあり得ない異常事態に思えます。もちろん、この相談者もそう訴えてはいます。

「やや反省」くらいでは済まない?

ただ、こうなるには相当な要因があったはずです。しかしながら、この相談者は、自分の性格をやや反省しつつも、基本的には、会おうとしない息子を責めるばかりか、嫁の親まで非難しています。
これを読んだ人は、この「やや反省している性格」の部分に注目するはずです。この相談者の性格の問題点は、その「やや反省」くらいでは済まないのではないのか、と。
回答者は、そこを見切ったかのように、次のように指摘しています。
―もし、本当にお孫さんと会いたいのなら、今までのことを全て水に流そうと提案する必要があります。あなたが折れて、孫に会わせてくれと息子にお願いしてみるくらいしか考えられません。それでも、なかなか会わせてくれないでしょうが、親子なので、何度かしているうちに、息子さんも折れるかもしれません。―
今回の回答は一貫してそうだったのですが、やはり、相談者を突き放すような言い方です。

あなたが変わらなければ

そして、次のように結論づけています。
―自分は正しいというプライドを取るか、親子関係を再構築する方に動くか、あなたの選択にかかっています。どちらをとっても、誰からも文句を言われることはないですよ。―
回答者は、この相談者に対し「全面降伏」を提案しています。相談者に同調して息子の方を非難することなど一切していません。私もそれで正しいだろうと思います。
「あなたが変わらなければ、周りの状況は何も変わりませんよ。」ということなのです。もちろん「変わらない。」という選択もあります。この相談者の未来は、どちらをより強く望むか、ということにかかっているのです。
この相談内容は、人がもし、柔軟に生きる術(すべ)を身につけられないようであれば、人生の終盤において、かなりきついしっぺ返しを食う可能性がある、ということを明確に教えてくれています。

いつもマイペース、じいじって変な人

そう言いながら、自分は柔軟に生きているだろうか?と振り返ってみました。 まあ、少なくとも身近な誰かをターゲットにして非難するようなことはしていないつもりですが。
かつて、父や母と仕事をめぐる見解ややり方について、かなり揉めたこともあるにはありましたが、それもやがて収まりました。それは、私がビジネスの組み立てややり方を時代に合わせて柔軟に対応していくことを信条としてきたからにほかなりません。
向こう(両親)に合わせていれば、今の事務所の姿はなかったかも知れないな、と思います。そんな風に振り返りながら
「俺ってまあ割と柔軟な方だったんだろうな。」
なんて、自己評価しちゃっています。
ただ、これは仕事上の話。
プライベートでは、かなり身勝手生きている方で、カミさんの伴侶としても、孫たちから見たじいじとしてもあまり上出来とは言えないようです。もちろん仲良くしていますし、会えないなんてことは全くありません。
家族との距離感ということで言えば、「マイペース過ぎるじいじって変な人。」くらいのポジションなのかも知れないな、と思っている次第です。



不良ジィジか・・・


おしまい

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海江田博士
専門家

海江田博士(税理士)

税理士法人アリエス

税務相談はもちろんのこと、従来の税理士としての職務に留まらず経営者自身で革新できることを目指した支援を続けています。日本経済をしっかりと支えられる強い基盤を持った中小企業への第一歩のお手伝いをします。

海江田博士プロは鹿児島読売テレビが厳正なる審査をした登録専門家です

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